【株式市場を検証】取引時間中に伝わったEU首脳会議の合意内容を好感

2012年6月29日 16:21

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

【日経平均株価、TOPIXともに大幅に3営業日続伸】

■東証1部市場の売買代金は2営業日連続で1兆円を上回る

  29日は上昇した。日経平均株価は前日比132円67銭(1.50%)高の9006円78銭、TOPIXは前日比11.27ポイント(1.49%)高の770.08となり、いずれも大幅に3営業日続伸した。取引時間中に伝わったEU首脳会議の合意内容を好感した。

  終値ベースで見ると、日経平均株は5月10日(9009円65銭)以来の戻り高値水準、TOPIXは5月8日(776.57)以来の戻り高値水準だった。

  日経平均株価の日中値幅は240円71銭だった。東証1部市場の売買代金は概算で1兆2114億円となり、前日の1兆41億円に比べて増加し2営業日連続で1兆円を上回った。

  前日28日の米国株式市場は下落した。ダウ工業株30種平均株価は前日比24ドル75セント(0.20%)安の1万2602ドル26セントと3営業日ぶり反落した。医療保険改革法を巡る裁判で最高裁が合憲の判決を下したことや、EU首脳会議に対する不透明感などで一時は前日比176ドル84セント安まで下落する場面があった。しかし売り一巡後は買い戻しが優勢となり、下落幅を縮小した。S&P500株価指数は前日比0.21%安と3営業日ぶり反落、ナスダック総合株価指数は前日比0.90%安と3営業日ぶり反落した。

  この流れを受けて日経平均株価は前日比62円65銭安と売り優勢でスタートした。外資系証券9社経由の寄り付き前の注文状況は差し引き150万株の買い越し観測だった。

  寄り付きの売り一巡後は、日経平均株価は寄り付き付近の8800円台前半の狭いレンジでモミ合う展開だった。しかし午前の中盤以降になると下値での買いが優勢となり徐々に下落幅を縮小する展開となった。TOPIXは前日比プラス圏に転じた。

  午後に入ると日経平均株価は午前に比べて100円以上高い水準でスタートした。ファンロンパイEU大統領の発言がポジティブサプライズとなり、株価指数先物取引が主導する形で大幅上昇に転じた。買い一巡後に伸び悩む場面もあったが、取引終了にかけて再び上昇幅を広げ、日経平均株価は9000円台を回復した。日経平均株価、TOPIXともに、この日の高値圏で取引を終了した。

  東証1部市場の騰落銘柄数は値上がり銘柄1228(全体の73%)、値下がり銘柄332(全体の20%)だった。ほぼ全面高の展開の中で、セクター別には鉱業、パルプ・紙、化学、医薬品、ゴム製品、ガラス・土石製品、非鉄金属、電機、自動車、卸売、証券、不動産、倉庫・運輸、電力・ガスなどの上昇が目立った。一方で空運だけが下落した。

  東証1部市場の売買代金上位の個別銘柄で見ると、5位のホンダ <7267> 、7位の野村ホールディングス <8604> の大幅上昇が目立った。

  また1位のソフトバンク <9984> 、2位のトヨタ自動車 <7203> 、3位の三菱UFJFG <8306> 、4位のみずほFG <8411> 、6位の三井住友FG <8316> 、9位のファナック <6954> 、11位のキヤノン <7751> 、12位の日産自動車 <7201> 、13位の三菱商事 <8058> 、14位の日立製作所 <6501> 、15位のソニー <6758> 、17位のファーストリテイリング <9983> 、18位の三井物産 <8031> 、19位のNTTドコモ <9437> が上昇した。

  一方で8位のTDK <6762> 、10位のコマツ <6301> 、16位の日本たばこ産業 <2914> 、20位のグリー <3632> が下落した。

  午前の取引で日経平均株価が下落幅を縮小し、TOPIXが前日比プラス圏に転じるなど、底堅さを意識させる展開だったところに、昼休み中に伝わったファンロンパイEU大統領の発言がポジティブサプライズとなった。

  市場に安心感が広がったとはいえ、ユーロ圏債務問題が根本的に終息したわけではなく、当面はどこまで円安方向に傾くかが焦点になるだろう。

  ただし日経平均株価が9000円台を回復したことで、目先は底打ちや潮目の変化が強く意識されそうだ。一旦は戻り歩調の展開となる可能性があるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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