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『モミ合い放れ上値を試す』展開か!?=犬丸正寛の相場展望
来週(18~22日)は、『モミ合い放れから上値を試す展開』とみられる。やはり、注目は17日(日)に行われるギリシャの再選挙。[写真拡大]
★戻りの程度はギリシャの再選挙の結果次第
来週(18~22日)は、『モミ合い放れから上値を試す展開』とみられる。やはり、注目は17日(日)に行われるギリシャの再選挙。
選挙の結果は、「緊縮政策受け入れ」か、あるいは、「緊縮政策反対」のどちらかである。受け入れならギリシャのユーロ圏離脱はひとまず避けられるものとみられ、世界のマーケットは反発が予想される。しかし、その場合でも欧州信用不安が一掃されるわけではなく、依然として世界マーケットの頭を押える。このため、NYダウなどが大きく上値を追うような展開にはならないだろう。NYダウで見れば、上値は75日線の1万2867ドル程度までとなるのではないか。
一方、緊縮策拒否の場合でも、世界マーケットは瞬間的には下げても一旦は底打ちから反発に転じるだろう。欧州各国が信用不安拡大の阻止に動くだろうし、アメリカも第3次金融緩和策を打つものとみられるからだ。
いずれにしても、これまでのマーケットはギリシャの再選挙待ちで売り買いとも手控えの見送り状態が続いた。日経平均で見ても長期間8500円を中心にモミ合ってきた。このため、選挙結果がはっきりすれば、ひとまず「短期的」には売り方(空売り筋)なり、買い方がそれぞれの立場で攻勢を掛けてくるものとみられる。
ただ、あくまで「短期的」な動きで、「中長期的」には病巣の深い欧州信用不安が簡単には終息するとは思えないことから多くは期待できないだろう。
日経平均は8710円前後にある30日線を抜くことができるかどうかが見所だろう。抜くことができれば、今年4月4日以来、2ヶ月半ぶりの「買い転換」となる。その場合は9400円程度もチャートでは見込めそうだ。
いずれにしても中長期的には、長い間、世界の主役の座にあった欧州が一つの時代の終わりを迎えていると捉えることができる。代わってアジアがどの程度世界の主役となり得るか、あるいはアメリカがどの程度巻き返して来るかが見所だろう。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)
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