世界の主要経済指標(分析と市場の反応)6月7日分

2012年6月8日 12:54

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

【6月7日の主要経済指標と市場の反応】

■為替は円売り優勢、ただしバーナンキ米FRB議長の議会証言に失望感

  7日の日本株式市場は、前日の欧州、米国の株式市場が大幅上昇したことに加えて、外国為替市場でやや円安方向に傾いたことを好感した。

  欧米市場では、中国が政策金利を引き下げたこと、スペイン中長期債入札が順調だったことを好感した。米新規失業保険申請件数が改善したことも安心感につながった。外国為替市場ではユーロ買い戻しが優勢になった。

  ただし、バーナンキ米FRB議長の議会証言でやや失望感が広がり、フィッチ・レーティングスによるスペイン国債格付け引き下げもあって、欧米株式市場は伸び悩んだ。

≪7日 日本≫

 国内では主要経済指標がなかったが、前日の欧州、米国の株式市場が大幅上昇したことに加えて、外国為替市場でやや円安方向に傾いたことを好感し、株式市場は大幅上昇した。日経平均株価は8600円台を回復した。

≪7日 アジア・オセアニア≫

  豪5月失業率は5.1%となった。4月の4.9%に比べて悪化したが市場予想と同水準だった。また5月新規雇用者数は3.89万人増加となった。4月の1.55万人に比べて増加し、市場予想も上回った。外国為替市場では豪ドル売り優勢となり、ドル・円相場、ユーロ・円相場では円売りがやや優勢になった。

  日本時間7日夜、中国人民銀行が政策金利(預金基準金利、貸出基準金利)を0.25%引き下げると発表した。08年9月のリーマンショック直後の引き下げ以来となる。この発表を好感して、欧米株式市場は上昇し、外国為替市場ではユーロ買い戻しが優勢になった。

≪7日 ユーロ圏≫

  英中銀金融政策委員会は政策金利を現行の0.50%に据え置くことを決定した。市場想定どおりの内容で反応は限定的だった。

  スペインの中長期債入札では、落札利回りが前回に比べて上昇したが、目標額を調達したため安心感が広がり、市場での10年債利回りも低下した。中国の政策金利引き下げも好感して株式市場は上昇した。外国為替市場ではユーロ買い戻しが優勢になった。なおフランスの長期債入札では落札利回りが過去最低水準に低下した。

  IMF(国際通貨基金)が11日に公表予定のスペインの銀行に関する報告書で、少なくとも400億ユーロの資本注入が必要(銀行セクター全体としては900億ユーロが必要だが健全行は不足分の大半を自ら手当ての見通し)と指摘する見通しと報道された。

  格付け会社フィッチ・レーティングスは、スペインの格付けを3段階引き下げると発表した。見通しは「ネガティブ」とした。スペインの銀行の資本増強必要額について600億ユーロ程度とし、経済環境がさらに悪化した場合は最大1000億ユーロまで膨らむ可能性があると試算している。

  バーナンキ米FRB議長の議会証言やフィッチ・レーティングスによるスペイン格付け引き下げを受けて株式市場は伸び悩み、外国為替市場ではユーロ売りが優勢となる場面があった。

≪7日 米国≫

  米週間新規失業保険申請件数は37.7万件となった。市場予想とほぼ同水準だったが、前週改定値の38.9万件(38.3万件から上方修正)に比べて1.2万件減少したため安心感につながった。4週移動平均は37.775万件となり、前週時点の37.6万件に比べて0.175万件増加となった。

  米4月消費者信用残高は前月比65億ドル増加で、3月改定値の同124億ドル増加(同214億ドル増加から下方修正)に比べて増加幅が鈍化し、市場予想も下回った。ただし市場の反応は限定的だった。

  バーナンキ米FRB議長は議会証言で「金融情勢が悪化した場合、FRBは景気を支える用意がある」として追加緩和に含みを残したが、具体的な示唆がなかったとして、株式市場ではややネガティブに反応して伸び悩む展開となった。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

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