【株式市場を検証】円高進行への警戒感強め、中国の景気刺激策への期待感も後退、ただし下値では買い

2012年5月30日 17:13

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

【日経平均株価、TOPIXともに下落】

■東証1部市場の売買代金は4営業日連続で1兆円を下回る

  30日は下落した。日経平均株価は前日比23円89銭(0.28%)安の8633円19銭となり5営業日ぶりに反落した。一方のTOPIXは前日比3.41ポイント(0.47%)安の723.62となり反落した。薄商いの中、為替の円高進行が警戒されたうえに、中国の景気刺激策への期待感が後退した。ただし取引終了にかけて持ち直し、下落幅を縮小した。

  日経平均株価の日中値幅は87円74銭だった。東証1部市場の売買代金は概算で9494億円となり、前日の9378億円に比べてやや増加したが4営業日連続で1兆円を下回った。

  前日29日の米国株式市場は上昇した。ダウ工業株30種平均株価は前日比125ドル86セント(1.01%)高の1万2580ドル69セントと反発した。中国国営通信の新華社は「中国政府が大規模な景気刺激策を導入する計画はない」と報じたが、中国の景気刺激策に対する期待感が高まった。米3月S&Pケース・シラー住宅価格指数も好感された。S&P500株価指数は前日比1.11%高と反発、ナスダック総合株価指数は前日比1.18%高と3営業日ぶりに反発した。

  この流れを受けて日経平均株価は前日比19円13銭安と売り優勢でスタートした。外資系証券9社経由の寄り付き前の注文状況は差し引き650万株の買い越し観測だったが、ユーロ・円相場での円高進行が警戒された。

  寄り付き後の日経平均株価は、株価指数先物取引が主導する形で下落幅を広げる展開となった。前日比88円11銭安の8568円97銭まで下落する場面もあった。外国為替市場での円の高止まりに加えて、中国などアジアの主要株式市場が軟調だったことも弱材料視された。

  午後の前半も日経平均株価はこの日の安値圏で推移したが、午後の中盤以降になると徐々に下落幅を縮小する展開となった。一旦は売り直される場面もあったが、取引終了にかけて日経平均株価、TOPIXともに、再び下落幅を縮小した。

  東証1部市場の騰落銘柄数は値上がり銘柄658(全体の39%)、値下がり銘柄868(全体の52%)だった。全体として軟調な中で、セクター別には鉱業、自動車、精密、陸運、電力・ガスなどが上昇した。一方で水産・農林、食品、パルプ・紙、石油・石炭製品、ガラス・土石製品、機械、電機、その他製品、銀行、保険、海運などが下落した。

  東証1部市場の売買代金上位の個別銘柄で見ると、23位のルネサスエレクトロニクス <6723> の大幅上昇が目立った。また1位のソフトバンク <9984> 、7位の日産自動車 <7201> 、8位のファーストリテイリング <9983> 、13位のホンダ <7267> 、16位の三井物産 <8031> が上昇した。

  一方で6位の丸紅 <8002> 、19位のシャープ <6753> 、28位のリコー <7752> が大幅下落した。

  また2位の三菱UFJFG <8306> 、3位のトヨタ自動車 <7203> 、4位のコマツ <6301> 、5位の日立製作所 <6501> 、9位のファナック <6954> 、10位のパナソニック <6752> 、11位の三井住友FG <8316> 、12位の日本たばこ産業 <2914> 、14位のキヤノン <7751> 、15位の三菱商事 <8058> 、17位のKDDI <9433> 、20位のソニー <6758> が下落した。18位の野村ホールディングス <8604> は前日比変わらずとなった。

  東京市場でも1ユーロ=98円台に円が上昇し、為替の円高進行が警戒された。前日の買い材料だった中国の景気刺激策への期待感も後退した。

  ただし取引終了にかけて持ち直し、日経平均株価、TOPIXともに、下落幅を縮小した。薄商いだが売り急ぐ動きは見られず、下値では買いも入るようだ。

  ギリシャ問題、スペイン問題、そして為替の円高進行などのネガティブ材料に身構える状況に変化はないが、リスク回避の売りも一服状況の模様である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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