インフォコム:12年3月期連結業積は過去最高益更新を達成

2012年5月7日 13:03

印刷

記事提供元:日本インタビュ新聞社

■12年3月期決算説明会を開催

  インフォコム <4348> (JQS)は4月25日、12年3月期決算説明会を開催した。

  12年3月期連結業積は、売上高364億96百万円(前年度比5.5%増)、営業利益34億1百万円(同11.8%増)、経常利益33億91百万円(同11.1%増)、純利益18億52百万円(同7.5%増)と過去最高益更新を達成した。

  同社代表取締役社長竹原教博氏は前期の業績について以下のように語った。

  「売上高及び利益に関して創業以来の最高の業績を達成することが出来ました。セグメント別に説明しますと、ソリューション事業のほうは全体的には、東日本大震災、欧州の金融不安の影響を受け、逆風のところもありまして、減収傾向でしたが、ヘルスケア事業は堅調でして、ソリューションは微増ではありますが増収となりました。一方のサービス事業の方は、ネットビジネスのコンテンツ配信が堅調に推移しました。中でも特に、電子コミックのほうが堅調に推移していまして、結果として187億40百万円の売上となりました。営業利益につきましては、売上に連動するような形でソリューション事業の方もヘルスケア事業が堅調であったことで、前年度比2億30百万円の増益となりました。サービス事業では、ネットビジネスの業容拡大が一番大きくて、この結果前年度比1億20百万円の増益となりました。投資概況に関しましては、11年3月期に14億30百万円の投資を行いました。12年3月期は9億円ということで、大きく減少しました。しかし、11年3月期の投資には、シックス・アパートのライセンスに6億円超使っているため、11年の投資が膨らんだ形となっていまが、その分を差し引けば、12年の投資金額とほぼ同じといえます。12年の投資の中身は、電子書籍めちゃコミックス関連、TABROID(スマホアプリ紹介サービス)開発、シックス・アパートのソフト開発、ヘルスケア新サービス開発(DigiPro)、スマホ・タブレット技術開発、GRANDIT製品開発で合わせて8億円となっています」と前期を振り返った。

■前中期経営計画の目標数値、営業利益28億を1年前倒しで達成

  引き続き前中期経営計画を総括し、「2008年度から営業利益は右肩上がりで上昇しています。前中期経営計画の目標数値である営業利益28億を1年前倒しの11年3月期の30億40百万円で達成し、翌12年には34億円と更に上回っています。基本方針は、リーマンショック後の経済環境を踏まえたうえでの収益力の向上、中期重点事業への経営資源シフト、事業基盤の継続的強化といったこの3つでありました。この3つを地道に実行してきた結果がこの数字に結び付いたものと考えています。ただ、売上高の目標は400億円と設定していたのですが、それに届かなかったというのが、私共の大きな課題だと認識しています」と語った。

■新中期経営計画は進化という言葉がキーワード

  「新中期経営計画の基本方針なんですけれども、基本的に環境変化へのスピーディーな対応による進化、それから重点事業領域の業容拡大に向けた進化、進化を支える事業基盤の継続的強化の3つを挙げさせていただいています。これは進化という部分を除けば、前回の中期経営計画とそれ程変わっていません。環境変化がこれからもずっと続きますので、変化に対応するスピード、それから重点領域を絞って其処に資本投入するということです。次の事業基盤の継続的強化というのはこれを怠るわけにはいけませんので、これを継続的に行っていくということです。その中で、今年はUnited Innovation、進化という言葉をキーワードとしました。環境変化にしましても、環境が変わったときに追随する形で変化するというレベルではおそらく環境変化に対応できないのではないかなと思っています。私共自身が進化して、環境変化を普通として捉えられるくらいでないと、環境変化の中で勝ち残っていけないということで、そういう意味で進化をひとつのキーワードとしました」と進化に重点を置いていることを紹介した。

■データセンター事業本部をITサービス・セグメントのサービスビジネス事業本部に統合

  「次に、事業ポートフォリオの視点を少し変えました。一般消費者を対象とするネットビジネスと企業、医療・公共機関向けのITサービスの2つに再編しました。これを支える共通基盤としまして、私共のデータセンター、事業戦略、技術戦略があるということでございます。このセグメントの変更にあわせまして、組織を変えております。昨年度までは、ソリューション・セグメント、サービス・セグメントに分けていまして、これはビジネスモデルを軸にした分け方でありました。ソリューション・セグメントの方は、基本的にはシステムを、もしくはパッケージなどをお客さんに売り切るという形でした。一方サービス・セグメントの方は、サービスを提供し、その売価を毎月いくらという形でお金をいただくというモデルでした。今回はお客様視点で見た分け方で、ITサービス・セグメントは、企業、公共機関、ネットビジネス・セグメントは一般消費者という分け方に変えました。結果として、ネットビジネスが単独になりました。全体の特徴としては、事業本部の数が少なくなりました。データセンター事業を今後、単独でサービスを続けることができるのか、付加価値という部分で薄れている部分がありまして、結局お客さんから見たら安い所へ行くということになります。今後クラウドサービス等のサービス事業が益々伸びていくと思いますので、その時データセンター事業をITサービス・セグメントのサービスビジネス事業本部と一緒にやっていくことで、データセンターの付加価値を上げることができますし、提供するサービスの付加価値も上げることができます。そのため、データセンター事業をITサービス・セグメントのサービスビジネス事業本部に統合し、一緒にやっていくことにしました。全体として本部を少なくして、出来るだけ進化をするために本部をグリップしやすい組織にすることがコンセプトでございます」とその理由を説明した。

■2021年までに売上高1000億円の企業へ

  引き続き、「もっと急激に売上を拡大したいので、ギアチェンジしたいと思います。具体的な数値目標として、2021年までに売上高1000億円の企業になりたいと思っています。そのため、M&Aも含めた重点事業領域への積極投資を行います。ちなみに、今年度は、前期比3倍の資源投入を考えています。成長に関するシナリオでは、電子書籍市場に注目しています。電子書籍市場で売上規模が大きいのはやはりまだガラケーの携帯向け市場といわれています。2011年に572億円の規模です。この市場で、当社は第2位のシェアを持っています。ところが2015年の市場規模は360億円に縮小すると予測されています。しかし、ここで勝ち抜くつもりでいます。一方、スマホ・タブレットの市場は2011年74億円の規模に過ぎませんが、2015年には1600億円になると予想されています。私共としては、このスマホ・タブレット市場に大きく張っていきたいと思っています。そのためには、ただ頑張るだけではなく、事業パートナーとのアライアンスを見つけていきます。また、当然M&Aも含みます。それから、ネットビジネスに関しては、電子書籍、アパレル事業(Eコマース)、Social関連でも積極的にアライアンスを組んでやっていきたいと考えています」と売上を急拡大する計画。

■ヘルスケア事業では、周辺分野への展開と既存分野でのサービス拡充を推進

  ヘルスケア事業本部は、製薬企業研究所・研究機関向けの製品・サービスを提供するケム&バイオ・インフォマティクス部、製薬企業MR向け及び健保組み合う向けの製品・サービスを行うヘルスケアサービス部、病院情報システム部・放射線システム部の4つの事業部に分かれている。この事業を更に成長させるための方針として、「今現在収益の柱となっているのは、医療機関向け製品・サービスでございます。それから新規事業として昨年立ち上げて、これから収益の柱と期待されているのが健康保険組合向け製品・サービスです。例えば、健康に関するポータルサイトを健康保険組合の組合員の方に見ていただくというサービスを提供します。もうひとつは製薬企業MR向け製品・サービスということで、昨年発表いたしましたが、iPadを使ったMR向けの情報サービスで、4月にAndroid版を出しまして、大手の製薬企業から受注を受けております。この分野は、今のところ売上は小さいですけれども、まだまだ伸びる分野だと考えています。それから、ケム&バイオ・インフォマティクス部ですが、これは従来からあったもので、製薬企業研究所とか研究機関向けにパッケージソフトを販売しています。この様な状況の中で今後進むべき道はいくつかありますが、ひとつは周辺分野への展開です。我々が意識しているところとしましては、調剤薬局向け、介護向けとか、この分野を更に展開していきたいと思っています。もうひとつは既存の分野でのサービス拡充でございます。いずれにしても両方を進めるわけですが、資源の問題もありますので、M&Aも含めて考えていきたいと思っています」とヘルスケアの重点領域を紹介した。

■重点分野だけの目標売上高は2017年3月期350億円

  中期経営計画の重点分野だけの目標売上高は、2017年3月期350億円としている。全売上高550億円の60%超であり、重点分野が牽引する形で、全体の売上も拡大していく計画。

  今13年3月期連結業績予想は、売上高380億円(前期比4.1%増)、営業利益33億円(同3.0%減)、経常利益33億円(同2.7%減)、純利益20億円(同8.0%増)を見込んでいる。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

【関連記事・情報】
【海運関連銘柄診断】商船三井は上振れ期待で見直し買いが優勢になる余地も(2012/05/06)
金価格逆行高で貴金属リサイクル関連2社の決算発表に再び脚光か?=浅妻昭治(2012/05/07)
【銘柄診断】日東電工は「グローバルニッチトップ」拡大で増益路線復帰目指す(2012/05/04)
【銘柄診断】清和中央ホールディングスの業績見通しは保守的、復興需要に期待(2012/05/04)

※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

関連記事