日本エンタープライズ:第3四半期連結業績は増収増益で着地

2012年4月9日 10:19

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■東証アローズで今12年5月期第3四半期決算説明会を開催

  モバイルソリューションの日本エンタープライズ <4829> (東2)は3日、東証アローズで今12年5月期第3四半期決算説明会を開催した。

  第3四半期決算状況についての説明が、以下のように行われた。

  「第3四半期のコンテンツサービス事業ですが、従来型公式サイトの会員獲得を引き続き努めている一方で、スマートフォン対応を行ってまいりました。スマートフォン向け月額課金サイトの会員獲得、携帯通信キャリアの施策の対応、無料アプリの利用者拡大等について注力してきました。ソリューション事業についても、スマートフォン対応を進めました。当期に入りまして、スマートフォン案件が顕在化してきております。そのため、携帯電話販売代理店との協業強化ということで、店頭アフィリエイトを増進してまいりました。コンテンツ販売、顧客獲得の促進でございます。同じく携帯販売店への来店顧客の囲い込みの支援を強化してまいりました。次に海外ですが、中国におきましては、国営の総合出版社である中国軽工業出版社グループと連携しながら、電子コミック配信事業の推進を行なっております。インドにおきましては、雑誌出版の大手MAGNA社との業務提携により電子書籍アプリ「iSTARDUST」のサービスを12月20日スタートしています。また、昨年の12月21日付で、交通情報サービス、通称ATISを子会社化しました。当第3四半期から連結業績に貢献しています」と第3四半期の概況について触れた。

■ATISの業績が加わったことにより、第3四半期の売上高が大幅に伸びる

  第3四半期連結業績は、売上高19億60百万円(前年同期比11.4%増)、売上総利益11億15百万円(同9.0%増)、営業利益1億98百万円(同2.2%増)、経常利益2億12百万円(同0.7%増)、純利益1億27百万円(同17.7%増)と増収増益で着地している。

  売上高の内訳は、コンテンツサービス事業10億65百万円(同23.2%増)、ソリューション事業8億94百万円(同0.0%増)とコンテンツサービスの売上高が大幅に伸びている。この要因は、ATISの売上高1億47百万円が加わったことによる。

  四半期毎の売上高の推移は、第1四半期6億31百万円、第2四半期6億12百万円、第3四半期7億16百万円となっている。ATISの業績が加わったことにより、第3四半期の売上高が大幅に伸びている。

  コンテンツサービス事業の売上高の内訳は、海外57百万円(同77.5%増)、その他、1億60百万円(同151.1%増)、ATIS1億47百万円(第3四半期より)、ゲーム37百万円(同26.5%減)、メール・カスタム3億2百万円(同5.5%減)、音楽3億60百万円(同9.5%減)となっている。

  その他が大幅な増収となっているが、昨年2月に買収した「ケータイ書店Booker's」が67百万円増、「女性のキレイリズム」が18百万円増となったことが主な要因である。

  ソリューション事業の売上の内訳は、海外18百万円(同9.6%増)、広告2億17百万円(同8.2%減)、物販54百万円(同89.1%増)、MSP68百万円(同0.5%増)、ソリューションコンテンツ1億89百万円(同0.7%増)、ソリューション3億45百万円(同2.6%減)となっている。

  広告については、前期比で19百万円減少している。獲得件数については、前期比で増加している。しかし、第3四半期までは無料アプリの取扱が多かったことから減収となっている。尚、第4四半期以降、有料アプリの取扱が増加していることから、改善すると同社では認識している。

  物販は大幅増収となっているが、これは第1四半期にCD販売が好調であったことから、前期比で25百万円増加している。

  ソリューションについては、前年同期比で9百万円減少しているが、第4四半期で案件を獲得していることから、回復するものと見ている。

■12月よりスマートフォンの月額課金獲得のため第2四半期の2倍強の広告宣伝費を投入

  費用関係については、売上原価、売上原価率の四半期毎の推移を見ると、第1四半期2億71百万円(43.0%)、第2四半期2億68百万円(43.9%)、第3四半期3億4百万円(42.5%)となっている。第3四半期は大幅に伸びているが、これはATISの売上原価62百万円が加わったことによる。

  販管費、販管費率の四半期毎の推移は、第1四半期2億90百万円(46.0%)、第2四半期2億73百万円(44.6%)、第3四半期3億54百万円(49.4%)となっている。同じく第3四半期の販管費も大きく伸びているが、これもATISの分が65百万円加算されてことに加え、12月よりスマートフォンの月額課金獲得を増進させるために、59百万円と第2四半期の2倍強の広告宣伝費を投入したことによる。

  四半期別の経常利益と経常利益率は、第1四半期72百万円(11.5%)、75百万円(12.4%)、64百万円(同9.0%)となっている。第3四半期の経常利益にはATISの経常利益42百万円が含まれているが、第1・第2四半期に比較して減少している。この原因は、第3四半期に広告費用が拡大したためである。第4四半期は広告費を使っただけの利益を回収する予定。

  貸借対照表の概況を見ると、総資産は36億96百万円(前期末比4億56百万円増)となっている。内訳は、流動資産25億94百万円(同2億20百万円減)、固定資産11億2百万円(同6億77百万円増)。流動資産の減少要因は、ATISの株式を追加取得したことによる。固定資産の増加要因は、ATISののれん代、ソフトウェア及び長期預金が増加したことによる。

  負債の合計は、2億90百万円(同38百万円減)。内訳は、流動負債2億72百万円(同47百万円減)、固定負債17百万円(同9百万円増)。純資産合計は、34億5百万円(同4億95百万円増)となっている。純資産が増加した要因は、少数株主持分がATIS株式追加取得により4億40百万円増加したことによる。自己資本比率は、80.2%と健全そのもの。

■国内事業では、月額課金サイトの会員獲得を促進、コンテンツの多言語化も

  国内事業について、来期の取組について説明が行われた。まず、コンテンツサービス事業では、スマートフォンについては、各携帯電話販売店で、成功報酬型のコンテンツ販売を行なう「店頭アフィリエイト」で月額課金サイトの会員獲得を促進する。更に、各携帯通信キャリアの施策にあわせタッチポイントを拡大するように対応していく。例えば、auでは、月額390円で利用できるAndroid搭載auスマートフォン向けのサービスである「auスマートパス」を提供しているが、同社ではこの「auスマートパス」に人気コンテンツである「女性のリズム手帳」「デコデコメール」を投入し、タッチポイントを拡大している。また、海外マーケットへ進出するためにコンテンツの多言語化を進めている。一方で、多様なニーズに応えるために、生活実用系、ツール系のコンテンツを増やし、ジャンルの拡大を進めると共に、機能拡充、品質向上を推進していく。

  ソリューション事業では、スマートフォン向けのアプリ、サイトの制作を進めている。また、スマートフォンの購入者が増加していることから、携帯電話販売店の店舗運営がスムーズに行えるための支援も行っている。特に、スマートフォンの高機能化に伴い、販売に時間を要することから、スピード化が求められているため、同社では対応できるシステムを提供している。

  また、フィーチャーフォンサイトのスマートフォン化も行っている。更に、ATISでは、FMとケーブルTVを使って情報を提供していくとしている。

  広告に関しては、無料アプリの増加に伴う報酬単価の下落により、売上成長が鈍化したが、携帯通信キャリアのスマートフォン向け新メニュー開始後、有料サイトが増加し、報酬単価が上昇しつつある。

  店頭アフェリエイトにおける、フィーチャーフォンとスマートフォンの獲得件数の構成比率を第1四半期、第2四半期、第3四半期で比較すると、フィーチャーフォンは、63%、57%、33%と減少する一方で、スマートフォンは37%、43%、67%と伸びて、フィーチャーフォンの獲得件数を超えている。そのため、広告の売上も今後伸びると予想される。

■中国では電子コミックの配信に注力、インドでは電子雑誌STAR DUSTをiPAD向けに配信

  海外事業に関しては、「国内でもスマートフォンが伸びていると説明しましたが、海外でもかなりの勢いでスマートフォンの普及が進んでいます。日本のスマートフォンの市場と海外のスマートフォン市場の違いについて、コンテンツの面において目を向けますと、日本においては、フィーチャーフォンからiモードとかEZウェブのコンテンツの流れをスマートフォンにも作り、キャリア施策のコンテンツ提供という方法がようやく確立され、月額課金ができてきています。一方、中国を含めた世界に目を向けますと、なかなかキャリアを課金に使ったスマートフォンというのは確立されていません。SAP事業のようなゲームを買わせて消費させるという方法と、もうひとつは完全にクレジットカードの決済となっています。ただし、日本等を見ながらスマートフォンへの課金の方法というものを色々な形でつくろうとしている段階です。中国で行っている事業に関しましては、特に今、選択と集中ということで、電子コミックの配信ということに注力しています。中国軽工業出版社や漫画家新媒体連盟との取組の中で集めてきた漫画を色んなマーケットを通じて配信しています。ただ、ケータイで漫画を読むということに関しては、中国ではかなり抵抗感というのはなくなってきているのですが、まだPCで、いわゆる海賊版系のサイトを中心に無料で読むという意識が強いといえます。我々のサイトは、1話、2話は無料で、3話以降はポイントを購入して読むということになるのですが、極端に有料のところに流れて来ません。このことに関して現地で色々議論をし、どのようにしてマーケットを作っていくか、オリジナルの漫画、或いは小説を漫画化し、ケータイでしか読めないようにする等、色々な施策を打ち出しながら、有料化を目指していくのか、それとも完全に無料で出しながら、海賊版と戦って海賊版を収束させていくのか検討しているところです。ユーザーは確実に増えていますので、何かしら起爆剤が出れば大きく育っていくのではないかと我々は期待しています。インドに関しては、ボリウッドの映画俳優、女優の情報等を掲載した電子雑誌STAR DUSTをiPAD向けに配信しています。アプリケーション自体は無料で配信して、雑誌の中身だけ、一部無料、一部有料という形で配信しています。ようやく最近、雑誌に対しても広告を掲載し、訴求を図っていく動きが出てきました。更に配信先の拡大ということでは、今現状はiPADのみですが、アイフォンへの対応であったり、いわゆるAndroid端末への対応であったり、その他への配信も準備しているところです。また、インド各地の雑誌社、新聞社からの問合せが増えてきており、STAR DUSTと同様に、配信したいという引き合いがありますので、順次拡大していく計画です」と海外事業の現況を説明した。

 今12年5月期通期連結業績予想は、売上高28億30百万円(前期比19.4%増)、営業利益2億80百万円(同4.9%増)、経常利益3億円(同6.0%増)、純利益1億70百万円(同0.6%増)と増収増益を見込む。

  ATISを子会社化し、第3四半期より連結対照となったことで、売上、利益共に同社の業績に貢献している。子会社化した時点での同社の持株比率は51.3%であったが、自己株式を取得した結果、3月30日時点で持株比率は81.6%となっている。

  ATISを子会社化したことで、モバイルコンテンツに生活系のコンテンツが加わり、FM、ケーブルTV向けの配信もできる等事業領域が拡大している。また、国内事業はもとより、中国の電子漫画配信事業、インドの電子雑誌配信事業とグローバル規模での事業展開により業績の拡大が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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