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日産、NY市イエローキャブの次世代モデル「NV200」を発表
日産自動車は4日、米ニューヨーク市タクシー「イエローキャブ」の次世代モデル「NV200」を世界初公開すると発表した。「NV200」次世代ニューヨーク市タクシーの仕様・装備には、現地のタクシー運転手、タクシーオーナー、利用者らの声が反映されている。
「NV200」は、現行タクシーに対して大きく改善した4人の乗客とその荷物のための十分なゆとりのある室内空間を実現。また、乗り降りを容易にするスライドドア、乗降用の補助ステップと手すり、見晴らしの良さを実現し乗る人を開放的な気分にさせるパノラミックルーフ(シェード付き)、フロントのエアコンがOFFでも独立して運転ができる後席エアコン、乗客用の読書灯および所持品の確認をサポートする室内フロアの足元照明、乗客用の電源コンセント(12V)とUSBプラグ(2つ)など、顧客が快適・便利にタクシーを利用できる仕様となっている。
さらに、ニューヨーク・タクシー全体での排出ガス低減と燃費向上を実現できる2リッター4気筒エンジンを搭載。150,000マイルの走行距離耐久保証や、ニューヨークの街中での騒音低減を図るべく、車外灯と連動し警告音量が小さくなるクラクションを搭載するなど、交通量が多いニューヨーク市に配慮した仕様になっている。
そのほか、客室とのパーティション備付け時でも快適な運転姿勢をサポートするリクライニングとランバーサポート機能付き6ウェイジャスタブル運転席シート、ドライバー用USB補助オーディオ出入力ポート、リアビューバックアップモニター機能付き標準ナビゲーションシステム、聴覚障害者用ヒアリングサポートシステム、運転手と乗客間のインターコムシステム、タクシー専用機器用予備配線など、充実した機能・装備内容となっている。
加えて、安全面においても様々な配慮を実施。運転席・助手間パーティションを備え付けた上での安全認証試験の実施のほか、運転席・助手サイドエアバッグ付SRSエアバッグシステム及び前席・後席SRSカーテンエアバッグシステム、トラクションコントロールシステムとビークルダイナミクスコントロールを搭載している。さらに、スライドドアは通常のヒンジドアと比べ不意な開閉による歩行者・自転車等へのリスクの軽減にもつながり、開閉時警告灯も備える。
13,000台以上もの保有があり、年間累計で実に5億マイルもの走行距離を有するニューヨーク・タクシーにとって、優れた耐久性を備えることは開発における至上命題。日産では、「NV200タクシー」ニューヨーク市タクシーのデビューに向け、幅広い商用車ビジネスでの経験をもとに、世界中の関係機関と連携し、数多くの検証テストを実施する予定。2011年5月の発表でブルームバーグ市長も言及していたように、「NV200」次世代ニューヨーク市タクシーは、パーティションを含むタクシー専用装備を搭載して衝突実験を行う、最初のニューヨークのタクシーとなる。
日産はまた、このニューヨークのタクシーにおいて、車椅子対応タクシーの設計・開発を行なうべく、自動車モビリティー関連商品の世界的なリーダーであるブラウン社と提携している。ブラウン社の革新性とモビリティーにおける経験をもとに、日産は2013年のタクシー発売のタイミングに、ニューヨーク・タクシーの営業許可保有者に向けてモビリティーソリューションを提案する予定。
今後の計画としては、100%電気自動車(EV)の日産「NV200タクシー」の導入を計画している。その一環として、ニューヨーク市および多くのタクシーオーナーと協力し、EVタクシーの使用に関するパイロットプログラムを実施していく。100%EV「日産リーフ」(合計6台)と、3基の充電設備を無償でタクシーオーナーとニューヨーク市に提供し、あわせてその使用をサポートしていく計画。
日産「NV200タクシー」は、同社のメキシコ・クエルナバカ工場で生産する予定。計画されている標準の装備一式を含めたメーカー希望小売価格は、約29,700ドル(約245万円)となる見込み。
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