ソニー、高画質4K映像制作を総合的に支援する施設をハリウッドに開設

2012年3月29日 12:36

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 ソニーは29日、高画質4K映像制作の市場環境を整えることを目的とし、映画制作者への映像制作支援施設「ソニー・デジタルモーションピクチャー・センター(DMPC)」を、米ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(SPE)のスタジオ内に開設すると発表した。

 カルバーシティにあるSPE内のステージ7に今年5月1日に開設する同施設では、映画監督や撮影監督を始めとした映像制作のプロフェッショナルへ、撮影からコンテンツの完成までを含めた総合的なデジタル制作ワークフローについて、各種トレーニングを通じて総合的に支援する。DMPCは、映画業界においてフィルムからデジタルへの転換を一層加速させる「実践の場」となる。

 DMPCでは、業界最高画質の4K映像を撮影できるCineAltaカメラF65を使用しての撮影に加え、4Kコンテンツの編集領域でのワークフローや、4Kデジタルシネマプロジェクターを設置した専用シアターでの収録・編集映像の即時プレビューなどの各種トレーニングを受けることができる。また4K映像制作に加え、35mmデジタルカメラでのHDドラマ制作用のトレーニングも実施する。DMPCはハリウッドの映像制作コミュニティにおいて、プロフェッショナル同士が監督や制作者の意図を反映した映像、よりクオリティーの高い映像を具現化するために様々な教育を受けられる場であり、また経験を共有できる新たな環境となる。

 高画質4Kの映画については、今年2月にはCineAltaカメラF65による初の制作がM・ナイト・シャマラン監督、ウィル・スミス主演のSF映画“After Earth”(邦題未定)で開始されている。また、この作品以外にも少なくとも二つのハリウッドメジャー映画スタジオがF65を映画製作に採用する予定で、近く新作のプロジェクトが開始される予定だという。

 ソニーは撮影から編集、上映、家庭での視聴までの全ての領域で4K対応映像機器を揃えており、また映像制作のプロフェッショナルを支援し、高画質4Kコンテンツの普及拡大に努めることで、世界中の人々へエンタテインメントの楽しみを提供し続けていくとしている。

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