東証、プロ投資家向け株式市場の「TOKYO AIM」を完全子会社化

2012年3月27日 17:54

印刷

 東京証券取引所グループは27日、本日開催の東証グループ取締役会にて、3月28日付でロンドン証券取引所が保有する株式会社TOKYO AIM取引所の全株式を譲り受け、TOKYO AIMを東証グループの完全子会社とすることを決定したと発表した。また、東証グループの市場運営会社である東京証券取引所は、今年7月1日を目処にTOKYO AIMを吸収合併することを決議し、同日以降、現在TOKYO AIMが運営しているプロ投資家向け市場を原則現行のまま引き継ぐ旨を決定した。

 TOKYO AIMは、東証グループ(51%)とロンドン証券取引所(49%)の共同出資によって2009年に創設された。TOKYO AIMが運営するプロ投資家向け市場は、日本およびアジアの成長企業のニーズを反映した資金調達の選択肢を提供すると共に、プロの投資家に新たな投資機会を提供することを目的とし設立され、東証グループおよびロンドン証取の経験や知見を最大限に活用し、振興を図ってきた。プロ投資家向け市場の基盤が確立し、今後は東証グループでプロ投資家向け市場のさらなる育成を行うことが最善であるとの東証グループおよびロンドン証取両社の考えが一致し、今回、本年3月28日付でロンドン証取が保有するTOKYO AIMの全株式を東証グループが譲り受けることで合意に至った。

 東証グループは、TOKYO AIMを3月28日付で完全子会社とし、7月1日には東証がTOKYO AIMを吸収合併する予定。これを契機に、東証は、一般投資家が参加可能な既存市場の他に、プロ投資家を対象とした柔軟に制度設計されたリスクキャピタル・マーケットを提供することが可能となる。

 なお、吸収合併後、プロ投資家向け株式市場「TOKYO AIM」とプロ投資家向け債券市場「TOKYO PRO-BOND Market」の現行の諸制度がそのまま引き継がれることに伴い、東証の関連諸制度の整備を行う。東証はTOKYO AIMを吸収合併すると同時に、プロ投資家向け株式市場「TOKYO AIM」を新生「TOKYO PRO Market」に改称し、プロ投資家向け市場としての明確化、プロ投資家向け債券市場との一体化を図る。それまでの期間は「TOKYO AIM」の名称で運営を続ける。

関連記事