値段から出来高を意識した展開へ=犬丸正寛の相場展望

2012年3月23日 19:07

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

来週(26~30日)は、『徐々に商いを意識した展開』が予想されるものとみられる。日経平均は弱くはないものの、3月9日に1万円台に乗せて以降、上に行くでもなく、やや上値の重い展開となっている。

来週(26~30日)は、『徐々に商いを意識した展開』が予想されるものとみられる。日経平均は弱くはないものの、3月9日に1万円台に乗せて以降、上に行くでもなく、やや上値の重い展開となっている。[写真拡大]

★今年も6月ピークに向かって大型株の水準訂正

  来週(26~30日)は、『徐々に商いを意識した展開』が予想されるものとみられる。日経平均は弱くはないものの、3月9日に1万円台に乗せて以降、上に行くでもなく、やや上値の重い展開となっている。しかも、日経平均だけでなく、NYダウ、円相場などもモタついている。演歌好きの人なら、五木ひろしの「灯りが欲しい」という歌のように、「手がかり材料が欲しい」といったところだろう。

  やはり、日経平均が昨年11月25日のボトム8135円から3月19日の1万0172円まで4ヶ月で25.0%上昇したことが背景にある。日銀の脱デフレ政策、企業業績の回復期待などの好材料は内包している。しかし、株価が25%上昇し、『3割高下に向かえ』といわれるフシが近づいたことで、景気・企業業績が期待通り回復に向かうのかを見極めたい気持ちが強くなっている。とくに、これから3月期決算についての観測記事などが出始める時期だけになおさらだ。

  こういった状況から間違いを恐れず、思い切って予想を言えば、4月からの相場は「価格先行」から「数量重視」の展開といえるのではないか。数量とは出来高である。8000円台から1万円台へ上昇した株価はこれまでと同じような勢いでの上昇は難しい。「価格効果」はほぼ一巡だろう。代わって、出来高が中心となる相場ではないか。とくに、例年、4~6月は商いが増え、前半相場のピークとなっていることが多い。

  今年も6月ピークに向かって、商いのできる大型数量銘柄の水準訂正の相場とみられる。来週はその兆しが出始める週となりそうだ。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)

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