東京エレクトロン、米ネックス・システムズ社を買収

2012年3月16日 17:45

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 東京エレクトロンは16日、ウェーハレベル・パッケージング装置の開発・製造を行う米ネックス・システムズ社(NEXX Systems Inc. 以下NEXX社、本社:米国マサチューセッツ州)の買収に関して合意に達したと発表した。

 NEXX社は、フリップチップパッケージおよびその他の先端パッケージング分野において、銅ピラーバンプや再配線層などに使われる成膜装置を、優れた技術ソリューションと高い生産性を持って顧客に提供している企業。2001年の創業以来、NEXX社は40社以上の半導体メーカーおよびパッケージ・アッセンブリ受託企業に向けて延べ142台の装置を販売しており、最先端のウェーハレベル・パッケージ製造分野で業界をリードしている。

 スマートフォン、タブレットなど多機能モバイル端末の急速な普及に伴い、より薄く、小型で、消費電力の低い高性能デバイスを実現するための先端パッケージ技術に対するニーズが高まり、その市場も大きく成長すると期待されている。東京エレクトロンは、既に市場から高い評価を得ているNEXX社の先進的パッケージングアプリケーションを獲得することで事業参入領域を拡大し、東京エレクトロンが持つ幅広い製品群とワールドワイドのサポート体制を融合させて、顧客のニーズに迅速に対応していく。

 東京エレクトロンの竹中博司代表取締役社長は、「ウェーハレベル・パッケージングは、今後、究極に微細化された半導体の性能を効率よく引き出すために急速な進展が期待されている分野であり、NEXX社が優位性を持つめっき技術はこの市場が成長する上で鍵となる要素の一つ。当社と、この分野において既に安定した収益基盤を確立しているNEXX社が互いにそれぞれの事業面での強みを発揮することが大きなシナジー効果と利益を生み出すと確信している」とコメントしている。

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