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【外国為替市場を検証:ドル・円相場】基調としてはドル高・円安の地合い
【外国為替市場フラッシュ:2月27日~3月2日のドル・円相場】
■ドル高・円安の地合い継続、週末2日は1ドル=81円80銭近辺
2月27日~3月2日の週のドル・円相場は、概ね1ドル=80円台前半~81円台後半のレンジで推移した。週前半にはポジション調整の動きで1ドル=80円00銭近辺に円が上昇し、円安一服となる場面も見られた。しかし週末2日には1ドル=81円80銭台に円が下落した。米FRB(連邦準備制度理事会)の追加金融緩和観測が後退していることもあり、基調としてはドル高・円安の地合いだった。2日の海外市場で終盤は1ドル=81円70銭~80銭近辺だった。
ドル・円相場の1週間の動きを振り返ってみよう。前週末24日の海外市場では、序盤は1ドル=80円50銭台~60銭台でモミ合う展開だった。その後はドル買い・円売りが優勢となり、昨年7月上旬以来の水準となる1ドル=81円20銭台に円が下落した。米1月新築一戸建て住宅販売戸数や、米2月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値が市場予想を上回ったことも、ドル買いにつながった。終盤も1ドル=81円10銭~20銭近辺だった。
こうした流れを受けて、週初27日の東京市場では、早朝のオセアニアの時間帯に1ドル=81円60銭台に円が下落する場面があった。25日~26日のG20財務相・中央銀行総裁会議で、IMF(国際通貨基金)への資金拠出について4月後半の次回会議での合意を目指す方針としたことを受けて、リスク回避姿勢が後退した。その後は概ね1ドル=80円90銭台~81円20銭台で推移した。日本の2月上旬の貿易収支が76億円の黒字だったことを受けて、ドル売り・円買いが強まる場面もあった。終盤は1ドル=81円10銭近辺だった。27日の海外市場では、1ドル=80円10銭台に円が上昇する場面があった。格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスがギリシャに関してデフォルトするリスクは依然として高いとの見解を示したことや、米長期金利低下が材料視された。急ピッチのドル高・円安に対するポジション調整の動きもドル売り・円買いにつながった。その後はドル買い戻しの動きが強まり、終盤は1ドル=80円50銭~60銭近辺だった。
28日の東京市場では、午前はポジション調整の動きでドル売り・円買い優勢となり、1ドル=80円00銭近辺に円が上昇する場面があった。午後になるとドル買い・円売り優勢となり1ドル=80円台半ばに円が下落した。終盤は1ドル=80円60銭台だった。格付け会社スタンダード・アンド・プアーズがギリシャを選択的デフォルトにすると発表したが、反応は限定的だった。28日の海外市場では概ね1ドル=80円30銭台~70銭台で推移した。米1月耐久財受注が悪化したことを受けてドル売りが優勢になる場面があった。しかし米2月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)が市場予想以上に改善したことを受けてドルが買い戻され、1ドル=80円台半ばでモミ合う展開となった。終盤は1ドル=80円40銭~50銭近辺だった。
29日の東京市場では概ね1ドル=80円20銭台~60銭台で推移した。ECB(欧州中央銀行)の3年物オペやバーナンキ米FRB(連邦準備制度理事会)議長の議会証言を控えていたこともあり、ポジション調整のドル売り・円買いがやや優勢だった。終盤は1ドル=80円40銭台だった。29日の海外市場では1ドル=81円30銭近辺に円が下落した。米第4四半期GDP改定値と米2月シカゴ購買部協会景気指数が市場予想以上に改善したことや、バーナンキ米FRB議長が議会証言で米景気回復に慎重な姿勢を示したが、追加金融緩和に言及しなかったためドル買いが優勢になった。ECBの3年物オペは応札額が5295億ユーロ(11年12月の1回目は4890億ユーロ)となった。ほぼ市場予想の水準として反応は限定的だった。終盤は1ドル=81円10銭~20銭近辺だった。
1日の東京市場では概ね1ドル=80円80銭近辺~81円40銭近辺で推移した。ドル売り・円買いがやや優勢になる場面もあったが、概ねモミ合い展開で終盤は1ドル=81円00銭台だった。1日の海外市場では概ね1ドル=80円90銭近辺~81円30銭近辺で推移した。米主要経済指標に強弱感が交錯したこともあり、方向感に欠ける展開だった。ISDA(国際スワップ・デリバティブ協会)が、ギリシャ債務交換プログラムについて「クレジット・イベントに該当しない」と発表し、現時点ではCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)支払いが発生しないことになったが、市場の反応は限定的だった。終盤は1ドル=81円10銭近辺だった。
2日の東京市場では1ドル=81円70銭台に円が下落した。午前は1ドル=81円台前半でモミ合う展開だったが、午後になるとドル買い・円売りが優勢になった。日本の1月全国消費者物価指数(CPI)で生鮮品を除くコア指数が前年同月比0.1%下落したことも円売りにつながった。2日の海外市場では1ドル=81円80銭台に円が下落した。やや手掛かり材料難となり1ドル=81円台半ばでモミ合う場面もあったが、ドル買い・円売りの地合いが継続して、終盤は1ドル=81円70銭~80銭近辺だった。
ドル・円相場に関しては、2月3日の米1月雇用統計を機にドル買い・円売りの流れに転じた。そして2月14日の日銀による追加金融緩和でドル買い・円売りの流れが加速した。さらに、20日にギリシャ第2次支援が決定してリスク回避姿勢が後退したこと、米主要経済指標が概ね良好な結果となって米景気回復期待が高まっていること、日本の1月貿易収支が過去最大の赤字額となって経常黒字減少に対する懸念が高まっていることに加えて、今週はバーナンキ米FRB(連邦準備制度理事会)議長が2月29日と3月1日の議会証言で追加金融緩和に言及しなかったこともあり、基調としてドル高・円安の地合いとなっている。
1月25日の米FOMC(連邦公開市場委員会)声明では低金利政策の長期化が示されたが、米主要経済指標の改善などで量的緩和策第3弾(QE3)観測がやや後退していることもあり、当面はドル高・円安の地合いが継続する可能性が高いだろう。そして世界的な金融緩和の流れの中で、3月12日~16日の週には日米で金融政策決定会合が控えており、日米両国の一段の追加金融緩和など金融政策に対する思惑が焦点となりそうだ。
当面の注目イベントとしては、6日の豪中銀理事会、7日~8日の英中銀金融政策委員会、8日の日本1月経常収支、ECB理事会と記者会見、9日の米2月雇用統計、12日~13日の日銀金融政策決定会合、13日のユーロ圏財務相会合、EU財務相理事会、米FOMC(連邦公開市場委員会)などがあるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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