【株式市場を検証】為替動向に敏感だが買い意欲は旺盛

2012年2月28日 19:02

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

【日経平均株価は反発して9700円台回復、TOPIXは5営業日続伸】

■東証2部指数は31営業日ぶりに反落

  28日は、日経平均株価が前日比88円59銭(0.92%)高の9722円52銭となり反発した。TOPIXは前日比3.23ポイント(0.39%)高の838.48となり5営業日続伸した。為替の円安一服を受けて売り優勢でスタートしたが、株価指数先物取引が主導する形で切り返した。日経平均株価は終値ベースで9700円台を回復した。なお東証2部指数は31営業日ぶりに反落し、過去最長記録は30連騰でストップした。

  日経平均株価の日中値幅は193円75銭だった。東証1部市場の売買代金は概算で1兆4741億円となり、前日の1兆4621億円に比べて増加し、21営業日連続で1兆円を上回った。

  前日27日の米国株式市場は、やや方向感に欠ける展開だった。ダウ工業株30種平均株価は前日比1ドル44セント(0.01%)安の1万2981ドル51セントと小幅続落した。売り先行でスタートして前日比100ドル36セント安まで下落する場面があった。G20財務相・中央銀行総裁会議で、IMF(国際通貨基金)への資金拠出に関して進展がなかったことを弱材料視した。

  しかし米1月住宅販売保留指数が改善したことや、ドイツ連邦議会がギリシャ第2次支援を承認したことを受けて切り返し、前日比44ドル57セント高の1万3027ドル52セントまで上昇する場面もあった。

  終盤は利益確定売りに押される形となった。S&P500株価指数は前日比0.14%高と小幅に3営業日続伸、ナスダック総合株価指数は前日比0.08%高と小幅に3営業日続伸した。米1月住宅販売保留指数は前月比2.0%上昇し、12月改定値の同1.9%低下に比べて市場予想以上に改善し、10年4月以来の高水準となった。

  こうした流れに対して、日経平均株価は前日比66円銭81安と売り優勢でスタートした。外資系証券9社経由の寄り付き前の注文状況は差し引き830万株の売り越し観測だった。前日の海外の外国為替市場で、1ドル=80円台前半、1ユーロ=107円台前半に円が上昇するなど、円高方向に傾いたことを受けて輸出関連を中心に利益確定売りが先行した。

  午前の前半には、為替が朝方に比べて一段と円高方向に傾いたため、日経平均株価は前日比105円16銭安の9528円77銭まで下落する場面があった。しかし午前の中盤以降は、徐々に下落幅を縮小する展開となった。

  午後に入ると、さらに下落幅を縮小する展開となった。そして午後の中盤以降には、株価指数先物取引が主導する形で、日経平均株価は前日比プラス圏に転じた。外国為替市場で、午前に比べて円安方向に傾いたことを好感した。日経平均株価は結局、この日の高値で取引を終了した。

  東証1部市場の騰落銘柄数は、値上がり銘柄935(全体の56%)、値下がり銘柄589(全体の35%)だった。セクター別には、情報通信、SNS・ゲーム関連などが堅調だった。一方で、鉄鋼、非鉄金属などが軟調だった。機械、電機・精密、自動車の主力株は高安まちまちだった。なお、エルピーダメモリ <6665> の会社更生法申請の影響としては、一部の半導体関連銘柄が序盤に売られたものの、全体として影響は限定的にとどまった。

  東証1部市場の売買代金上位の個別銘柄で見ると、2位のグリー <3632> 、9位のソフトバンク <9984> 、13位のディー・エヌ・エー <2432> 、14位のいすゞ自動車 <7202> の上昇が目立った。また、1位の三菱UFJFG <8306> 、4位のトヨタ自動車 <7203> 、5位の野村ホールディングス <8604> 、7位の三井住友FG <8316> 、10位の日立製作所 <6501> 、15位のソニー <6758> 、17位のファナック <6954> 、18位のNTT <9432> 、19位のコマツ <6301> が上昇した。

  一方で、6位のホンダ <7267> 、8位の三菱商事 <8058> 、11位の日産自動車 <7201> 、12位のキヤノン <7751> 、16位の国際石油開発帝石 <1605> 、20位の商船三井 <9104> は下落した。

  前日の海外市場から今日の東京市場にかけて、為替の円安の流れが一服したため、株式市場でもスピード調整はやむなしという状況だった。しかし、午後の中盤から大引けにかけての上昇を見る限り、株価指数先物取引主導とはいえ買い意欲は旺盛のようだ。常識的には短期的な過熱感が警戒されるが、市場全体の地合いは良好だろう。引き続き為替動向と循環物色がポイントだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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