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韓国10大企業、昨年度の業績悪化…現代自動車、サムスンとの格差大幅減少
■現代自動車・SK・ロッテグループは好業績… LG・韓進グループは赤字
昨年、韓国10大企業のうち半分が前年度より実績が悪化し、その中でもLGグループと韓進グループの実績が最も悪かったという調査結果が出た。昨年の欧州財政危機と米国景気回復の鈍化などで、韓国企業は少なからず打撃を受けた。しかし困難な状況の中、うまく切り抜けたという評価だ。
特に現代自動車グループの実績は好調な勢いを見せ、サムスングループとの格差を5兆ウォンから3千億ウォンレベルまで大幅に縮めた。
19日、韓国の金融情報会社FnGuide(エフエヌガイド)と金融監督院の公示システムによると、国際会計基準(以下IFRS)に基づく連結財務諸表で実績を公表した現代自動車グループの8つの上場製造企業(現代グロービスは推定値)の昨年度当期純利益は、前年比9.5%増の16兆9千801億ウォンだったという。
一方、サムスングループ12社(サムスン重工業は推定値)の昨年度当期純利益は、前年比17.8%減の17兆3千647億ウォンにとどまり、サムスングループと現代自動車グループの純利益の差が一昨年(2010年)会計年度の5兆6千271億ウォンから昨年度の3千846億ウォンへと大きく狭まった。
昨年度営業利益でも現代自動車グループは前年比3.8%増の17兆5千264億ウォンを記録し、一方、サムスングループは前年比9.9%減の20兆5千128億ウォンで、営業利益格差が6兆ウォンから3兆ウォン規模へと約半減した。
企業別で見ると、サムスン電子の当期純利益が14.9%急減し、主力系列会社であるサムスンSDI、サムスン電気、サムスン重工業などの実績が前年度より大幅に悪化した。
一方、現代自動車グループ系列の中では当期純利益が1兆322億ウォンから7千471億ウォンへ減少した現代製鉄を除き、すべて前年度より増加した。営業利益が前年度より減少した系列会社も現代自動車のみだった。
このような好実績は株価にもそのまま反映され、現代自動車グループの時価総額増加率は10大企業の中でトップだった。
現代自動車グループ(優先株を含む14社)の16日基準の時価総額は127兆ウォンで、2010年末の109兆4千億ウォンから16.09%増加した。サムスングループ(優先株含む 25社)の同期間の時価総額は279兆6千億ウォンで、13.70% 増にとどまった。
10大企業の中で実績の改善が最も著しいのはSKグループだった。
SKグループ5社(SKは推定値)の昨年度営業利益は前年比45.5%増の14兆252億ウォンで、純利益は約97.2%増の10兆4千751億ウォンだった。
SKグループ関係者は、「柱であるSKの実績は連結財務諸表基準なので、上場の系列会社である他の4社の売上げと利益をすべて反映しており、重複算出される側面がある」伝えた。
ロッテグループ 5社も営業利益と純利益が3兆9千755億ウォンと2兆8千805億ウォンで、それぞれ前年比25.3%、24.8%増という好実績を出した。
一方、LGと韓進グループは10大企業の中で最も実績が悪かった。
IFRS基準に基づく実績を公表したLGグループ9社(LGは推定値)の昨年度営業利益は、4兆5千85億ウォンで前年比約40.1%減、当期純利益も64.2%急減し、2兆7千68億ウォンにとどまった。
系列会社の中で前年比当期純利益が増えたのは、LG生活健康(2千370億ウォン→2千715億ウォン)のみで、主力系列会社であるLGディスプレイとLGイノテックは営業利益と当期純利益ともに赤字という結果となった。LG電子も営業利益は前年に比べ増加したが、当期純利益では4千328億ウォンの赤字を出した。
大韓航空と韓進海運を系列会社としている韓進グループは、営業利益と当期純利益でそれぞれ328億ウォン、9千221億ウォンの損失を記録した。韓進グループは2010年にそれぞれ1兆817億ウォン、7千711億ウォンの営業利益と当期純利益を記録し、史上最大の実績をあげていたが、原油価格の高騰と景気低迷のため、わずか1年で最悪の状況に陥った。
現代重工業グループも昨年度営業利益が前年比18.5%減の4兆8千625億ウォンにとどまり、当期純利益も3兆5千687億ウォンで 21.6%減少した。
ポスコグループも昨年度営業利益と純利益ともに前年に比べ、1.7%、8.0%減少した。
現代証券のリサーチセンター長オ・ソンジンは、「主要業況の明暗が10大企業の実績に表れた」と評価した。
昨年、化学、精油、自動車業の業況が良かったことが現代自動車グループとSKグループの思わぬ好実績に反映し、内需市場の回復はロッテグループの好実績に繋がった。一方、残りの企業は世界の景気不振の直撃を受けたことになる。(翻訳:中川)
※この記事は재경일보提供の記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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