「把瑠都相場」に唖然とした「小兵投資家」は2月高利回り銘柄で「小さい相撲」を=浅妻昭治

2012年2月6日 13:38

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

旧聞に属するが、大相撲初場所は、大関把瑠都が初優勝を飾った。類稀な体躯と怪力で、相手力士に双差しを許し頭をつけられた不利な体勢からでも、長い腕を肩越しに伸ばして吊り上げ、放り投げる荒削りで強引な相撲が、ツボにはまった結果で、唖然とさせられ、圧倒させられた。

旧聞に属するが、大相撲初場所は、大関把瑠都が初優勝を飾った。類稀な体躯と怪力で、相手力士に双差しを許し頭をつけられた不利な体勢からでも、長い腕を肩越しに伸ばして吊り上げ、放り投げる荒削りで強引な相撲が、ツボにはまった結果で、唖然とさせられ、圧倒させられた。[写真拡大]

【浅妻昭治(株式評論家・日本インタビュ新聞社記者)のマーケット・センサー】

  旧聞に属するが、大相撲初場所は、大関把瑠都が初優勝を飾った。類稀な体躯と怪力で、相手力士に双差しを許し頭をつけられた不利な体勢からでも、長い腕を肩越しに伸ばして吊り上げ、放り投げる荒削りで強引な相撲が、ツボにはまった結果で、唖然とさせられ、圧倒させられた。あろうことか、横綱白鵬が連敗して千秋楽を待たずに把瑠都の優勝が決まった途端に、テレビ桟敷での初場所の観戦意欲は、急速にしぼんだのを覚えている。

  大相撲解説者の舞の海秀平氏は、初場所のテレビ中継のなかで、自ら小兵力士だった経験から、把瑠都のような巨漢力士に「大きい相撲」を取られたら日本人力士はひとたまりもないとコメントしていた。日本人力士は、自分を小兵力士と認識してかからなければ、巨漢力士の攻略方法は見つけられないとアドバイスしていた。

  ここまでお読みになっていただいて、まるで畑違いの大相撲が、株式投資にどんな関係があるのかと疑問をお持ちの方も多いに違いないが、実は大いに参考になるのである。前週末3日にピークを迎えた3月期決算会社の第3四半期(4~12月期)業績の発表をキッカケに展開されたいわゆる逆業績相場ともいえる腕力相場は、まるで「把瑠都相場」と形容できるような「無理偏にゲンコツ」と書くアブノーマルさだったからである。

  主力株の業績が下方修正ラッシュとなり、1000億円台、2000億円台の赤字転落会社がゴロゴロと続き、パナソニック <6752> に至っては、製造業では過去最大規模に迫る7800億円もの純利益の赤字を予想した。ところが、株価の反応はといえば、スンナリと株価下落で謝罪と恭順の意を表したのはリコー <7752> など一握りの銘柄にとどまり、SUMCO <3436> などは、発表当日は先取りしてストップ安まで売られていたものが、赤字拡大を開示した翌日は今度はストップ高まで買い上げられるなど、ピンチとチャンスが綯い交ぜのエレベーター相場を演じる始末である。

  好角家からみたらスジの悪いこの居直り相場は、悪材料出尽くし、悪材料織り込み済み、さらに売り方の買い戻し主導などとマーケット・コメントされているが、要は多少無理な体勢からでも相手力士を押さえつけて振り回す「把瑠都相撲」そのものである。しかも、この「把瑠都相撲」は、またもグローバル・スタンダードになりつつあるから、手に負えなくなる。米国でも、NYダウは、リーマン・ショック後の高値を上回り、約4年ぶりの高値にまで躍り出た。

  欧州のソブリンリスクはどうなるのか、サブプライム・ローン問題は本当に処理済みなのか、99%の国民が悪夢にうなされ、1%だけが「アメリカン・ドリーム」を謳歌する格差社会解消に展望が拓けるのかなどなど、不透明なままである。バーナンキFRB議長は、超金融緩和策の長期化をアナウンスしたが、際限なく溢れ出るマネーが、株式、商品の各市場に流入し、資産効果がリスク感覚を麻痺させて腕力相場を再起爆しているとも推測されるのである。

  「巨漢投資家」ならば、ハイリスク・ハイリターンの積極投資が可能で、巨額赤字転落会社と四つに組む「大きい相撲」を繰り広げるのに何ら問題はない。しかし「小兵投資家」となると、話は別で、深入り、深追いにはエネルギー不足は否めない。「小兵投資家」は、舞の海秀平氏のアドバイスではないが、基本通りにすり足で脇を締めて、下から下から攻める「小さい相撲」を心掛けなければ太刀打ちできないことになりそうである。

  その「小さい相撲」の足元の候補テーマには、まず2月決算会社の期末、8月決算会社の第2四半期期末の配当取りを狙う高配当利回り買いが浮上する。2・8月期決算会社は、内需系の企業が中心で、高利回り銘柄もリストアップすると、トップの年間約5%の高利回り銘柄以下、4%台、3%台と高く回る銘柄が目白押しだが、その1銘柄、1銘柄をリサーチすると、「大きい相撲」とは別の「小さい相撲」の面白さも浮き彫りになるのである。(執筆者:浅妻昭治 株式評論家・日本インタビュ新聞 編集長)

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