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安愚楽牧場、民事再生手続が廃止 破産手続の開始へ
肉牛飼育、和牛預託オーナー制度を運営する「安愚楽牧場」(栃木県)は8日、8月9日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請していたが、本日同地裁により、民事再生手続が廃止されたことを発表した。これに伴い、東京地方裁判所から発せられた保全管理命令により、保全管理人として弁護士の渡邊顯氏が選任された。
渡邊氏は、同日発表した「保全管理人就任のご挨拶」の中で、民事再生手続の廃止の経緯について債権者らに説明している。渡邊氏の説明によると、平成23年11月4日に東京地方裁判所から発せられた管理命令に基づき、同氏が管財人として安愚楽牧場の財産状況を調査したところ、安愚楽牧場の資金繰りが逼迫しており、早期に牧場および牧場内の牛を売却しなければ、早晩資金ショートする可能性があり、安愚楽牧場の財産保全はおろか、大量の牛が餓死し、社会問題となりかねない状況にあることが判明したという。
さらに同氏は、「このような状況では、再生計画案の立案は極めて困難であり、手続を続行することは断念せざるを得ないと判断し、裁判所に対して民事再生手続の廃止を求める上申書の提出を行い、廃止決定を受けた」と民事再生手続の廃止の経緯について説明している。
また、「今後は、破産手続に入ることを前提とした保全管理による早期の牧場及び牧場内の牛の処分という手段を講じることになるが、この方が資産処分を迅速化することができ、債権者の利益に資するものと思料する」と述べ、債権者の理解を求めている。
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