電力会社3社、北海道・東北地域内における風力発電導入に向けた実証試験実施

2011年10月1日 22:42

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 北海道電力と東北電力、および東京電力の3社は30日、これまで各地域における風力発電の導入拡大に向けて検討してきたことに関し、今回、北海道電力と東京電力、東北電力と東京電力の2社間で、それぞれ『風力発電導入拡大に向けた実証試験』を行い、併せて北海道電力と東北電力が風力発電事業者を募集すると発表した。

 具体的には、北海道地域・東北地域をそれぞれ単独で考えると、風力発電の出力変動に対応する調整力が不足するため、3社で協調して運用することを目指し、地域間連系線を活用して、東京電力の調整力を利用する。

 これにより、北海道電力は、風力発電の出力変動(30分より短い周期)を調整し、東京電力は、風力発電の出力予測にもとづく風力発電の出力変動(30分より長い周期)に相当する電力を北海道電力から受電し、風力発電の出力変動相当を調整する。

 また、東北電力の調整力(出力減少方向)が不足する期間において、調整力に余裕のある東京電力が東北電力から電力を受電することで、東北電力の系統に新たな調整力を確保し、東北電力がこの調整力を活用して風力発電の出力変動を調整する。

 あわせて風力発電の出力制御技術(調整力が不足する場合の抑制・停止など)を組み合わせ、風力発電の導入拡大を目指していく。

 なお、実証試験を行うため、北海道電力、東北電力は風力発電事業者を募集する。北海道地域では募集量20万kw、東北地域では募集量40万kwとなっている。今年12月に募集説明会を開催する。

 また、東北電力は引き続き、2020年度頃に、東北地域全体で200万kw程度となるように導入拡大を目指して検討を進めていくという。

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