急ぎの順張り、ゆるりの逆張り=犬丸正寛の相場格言

2011年7月22日 09:39

印刷

記事提供元:日本インタビュ新聞社

順張りは、上昇している銘柄を買うこと。逆張りは、下落している銘柄を買うことです。この両者の違いをひとことで言うなら「時間」の差ということでしょう。

順張りは、上昇している銘柄を買うこと。逆張りは、下落している銘柄を買うことです。この両者の違いをひとことで言うなら「時間」の差ということでしょう。[写真拡大]

■急ぎの順張り、ゆるりの逆張り

 順張りは、上昇している銘柄を買うこと。逆張りは、下落している銘柄を買うことです。この両者の違いをひとことで言うなら「時間」の差ということでしょう。

 もちろん、順張り投資でも、今日買って明日には売る場合と、保有期間が数週間以上ということもあります。最近では、数日以内に勝負をする短期投資が目立ちます。

 短期投資の場合の順張りは、モグラ叩きゲームのように次々と頭を出すモグラをハンマーで叩くのと同じ感覚です。反射神経がたいへん重要です。銘柄の内容うんぬんを考えていては間に合いません。もっと言えば内容を考える必要はなく、銘柄の「勢い」、「強さ」をヒラメキで感じ取ることが好成績につながります。数週間ていどの順張り投資の場合でも基本的には同じです。「勢いがあるかどうか」、「買いが買いを呼ぶかどうか」がポイントです。

 一方、逆張り投資では、今日、明日の短期間で儲けることはまず不可能です。引力の法則のもとに、なんらかの理由で下げてきた銘柄に投資しようというのが逆張りです。需給関係でいえば、売る人が多いから下がっているわけで、それに向って買いに出るということですから順張りとはまったく違います。特に、下げる銘柄には、勢いというものはまったくありません。

 このため、逆張り投資では「銘柄内容の吟味」と、「時間」という二つの要素が大切になってきます。内容に比べて、下げてきた銘柄の株価が割安かどうかの判断が大切です。しかも、仮に、底値圏で買うことができたとしても、いつ上昇に転じるか分からない悩ましさが逆張り投資にはあります。

 別の視点で投資資金量ということでは、短期の順張りでは、素早い売買が必要なため小口投資に向いています。危ないと思ったら、直ちに売却できる株数にとどめることが大切です。逆張りでは、内容と株価を照らし合わせ時間を気にせず投資するのですから株数は大きくなります。「いずれ上がるさ」、という「ゆるり」とした気持ちの資産家向き投資法といえます。ただし、割安・安全と思われた東京電力株でも暴落する時代です。何が起きるか分からない世の中ですから逆張り投資でも控えめを心がけたいものです。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)

【関連記事・情報】
相場は運動会の綱引きの如し=犬丸正寛の相場格言(2011/05/27)
人の健康も株も複合的要因で動く=犬丸正寛の相場格言(2011/05/23)
株式表隣家・浅妻昭治のマーケットセンサー(銘柄発掘の王道を伝授・注目株厳選)メルマガがスタート!登録受付中(2011/06/22)
プロの記者が急騰銘柄を徹底予想!日刊株式投資情報新聞(無料)メルマガ登録受付中!(2011/06/08)

※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

関連記事