日本企業の中国展開を支援する日中合弁ファンドを三菱商事が組成

2011年7月20日 11:00

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記事提供元:エコノミックニュース

 三菱商事は、中国の民営投資会社である科瑞集団有限公司(以下、科瑞集団)と、中国での成長を志向する日本企業を支援する投資ファンドを共同で組成する。

 両社は、香港に合弁事業会社であるMC Creat Fund Managementを設立し、本年8月を目処に、当初約100億円規模となる1号ファンドを組成。日本企業の中国展開を支援する本格的な日中合弁ファンドはこれまでになく、本ファンドの運営を通じて、投資先企業の企業価値向上を目指すとともに、日本企業のグローバル競争力の強化及び産業の活性化に貢献していく。

 日本にとって中国が最大の貿易相手国になった現在、日中間の経済的繋がりは益々緊密になってきている。日本企業にとって中国は必要不可欠な生産拠点であると同時に、近年消費市場としての重要性が増長。このような環境下で、優れた技術やノウハウを持つ日本企業は、中国を含めたグローバル市場に進出することで、飛躍的に成長する潜在力を持っている一方、多くの日本企業が資金・ネットワーク・リソース等の不足という問題を抱えているという。

 同ファンドは、こうした優れた技術、ブランド、サービス、経営ノウハウを持つ日本企業の中国展開支援を目的として、中国展開により成長が期待できる日本企業、日本企業が中国で設立する合弁企業、さらに日本企業と戦略パートナーとなりうる中国企業を対象に資金を提供。総合商社としてあらゆる産業に対する知見を持つ同社と、中国における優れた投資実績及び優良中国企業と幅広いつながりを持つ科瑞集団が、投資先企業の経営支援や事業開発支援を行うことで、投資先企業の企業価値向上を図るという。また、資金調達が活発な香港等、海外の株式市場で投資先企業が上場することで、中国展開における資金調達を後押しすることも視野に入れている。

 尚、投資対象候補となる日本企業の発掘や投資助言について、同社が100%出資するきずなキャピタルパートナーズ(仮称)を通じて進めていく。

※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。

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