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武田薬品、「アクトス」と膀胱がんの関連性に関し「検討中」と発表
武田薬品工業は、フランス政府の医薬品規制当局が今月9日、同社の糖尿病治療薬「アクトス」などに含まれる成分「ピオグリタゾン塩酸塩」と膀胱(ぼうこう)がんリスクの関連性を指摘したことについて、14日付けの発表で、「現在、これらの薬と膀胱がんとの関連性について検討中であり、現時点においては明らかな関連性は示されていない」と報告している。
また、「アクトス」などを現在服用している患者に対し、「現在得られている情報を医師、薬剤師らと共有」しているため、「今後の治療方針に関しては、主治医と相談し、くれぐれも自身の判断で薬の使用を中止しないでほしい」と注意を呼びかけている。
「ピオグリタゾン塩酸塩」製剤について、フランス保健製品衛生安全庁は9日、「当面は医師に対する新規処方を差し止める」と発表し、新規患者への処方を控えるよう指示している。一方、現在薬を服用している患者においては、「主治医への相談前に服薬を中止すべきではない」と通達している。また、6月10日に、ドイツ連邦医薬品医療機器庁からもフランスと同様の措置が通達されている。
両国における今回の措置は、フランス当局が実施していたCNAMTS疫学研究の全体解析において、「ピオグリタゾン塩酸塩」を投与された患者(約16万人)で、非投与患者(約133万人)に比べて、膀胱がんの発症率が有意に高い結果が得られたことに基づくもの。
同社によると、アクトスと膀胱がんとの関連性については、現在、医薬品医療機器総合機構(PMDA)に関係する情報を報告し、評価が行われているところであり、膀胱がんのリスクに関する注意喚起について、PMDAと検討を進めているという。今後、「フランスで実施された今回の新たな疫学研究(CNAMTS疫学研究)の成績を詳細に解析するとともに、米国で実施している疫学研究を今後も進め、アクトスと膀胱がんとの関連について検証する」とコメントしている。
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