基調と転換見極めれば株損なし=犬丸正寛の相場格言

2011年2月25日 12:46

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

傾向とは、「方向性」です。「上向き方向」、「下向き方向」といった意味合いです。また、たとえば、最近の赤ちゃんに付ける名前は、「愛」が多い、といった流行的な意味合いもあります。

傾向とは、「方向性」です。「上向き方向」、「下向き方向」といった意味合いです。また、たとえば、最近の赤ちゃんに付ける名前は、「愛」が多い、といった流行的な意味合いもあります。[写真拡大]

■基調と転換見極めれば株損なし

  傾向とは、「方向性」です。「上向き方向」、「下向き方向」といった意味合いです。また、たとえば、最近の赤ちゃんに付ける名前は、「愛」が多い、といった流行的な意味合いもあります。

  相場では「上げ基調、下げ基調」という相場の方向性と、「優良銘柄が買われる傾向」、「中国関連銘柄が買われる傾向」といった見方ができるでしょう。特に、相場において大切な点は、「上げ相場か」、「下げ相場か」という基調の見極めです。相場は日々、上へ下へと変動します。しかし、変動の繰り返しの中にも、注意深くみれば一定の方向性を感じ取ることができます。下げたけど、すぐに戻す、といった場合は上げ基調です。

  チャートで有名な「エリオット波動」は、波打ち際で波頭が寄せたり返したりするのを見て理論を確立したと伝えられます。相場にも、まさに、満ち潮と、引き潮があるのです。上げ潮基調の相場で空売り(株券を借りて売る)してはだめです。下げれば買う、という押し目買いスタンスが大切です。反対に引き潮基調の相場では、『下手なナンピン大けがのもと』といわれる教えもあるように、押し目買いは危険です。むしろ、戻したところは売らなくてはいけません。

  人は多くの場合、残念ながら、目の前の動きに目を奪われがちです。「今日、高いから明日も高いだろう」式は、必ずしも間違いではありません。しかし、問題は相場の基調転換のときです。大天井を打って、下げ基調に転じたときの損失は非常に大きいものとなってしまうからです。再起不能の打撃を受ける場合だってあります。

  基調の変わり目、転換点を掴むことは、「言うは易し行い難し」で、確かに、たやすいことではありません。強いて有効と言えば、一つは、景気―企業業績―株価の基本を押さえることです。日々の動きの中では、この基本は無関係のように見えますが、決してそんなことはありません。景気、企業業績は人間の体力のようなものです。体力をあなどって無茶をした時に病に倒れるものです。もし、今のあなたが景気、企業業績を意識の中から消しているとすれ危険です。くれぐれも、景気、企業業績の基本は忘れてはいけません。

  もうひとつは、チャートの「月足」を眺めることを忘れないことです。特に、「月足」と、「24ヶ月線」の動きは大切です。日足での形は良くても、月足では24ヶ月線を切っている場合があります。ある日突然、急落相場が待ち構えているのです。

  優秀な経営者、損をしない投資家は風の変わり目、潮の流れの変化に敏感です。ビルの中にばかりいないで、時には自然の中に身を置き、渡る風の中に季節の変化を嗅ぎ取る訓練も大切です。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)

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