『休むも相場』政局波乱に備えてじっくり来年の作戦練る=犬丸正寛の相場展望

2010年12月10日 18:01

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

年内相場は営業日であと13日間となった。来週(13~17日)は、全般小動きの中で、『後片付け相場』だろう。

年内相場は営業日であと13日間となった。来週(13~17日)は、全般小動きの中で、『後片付け相場』だろう。[写真拡大]

  年内相場は営業日であと13日間となった。来週(13~17日)は、全般小動きの中で、『後片付け相場』だろう。

  外交問題、為替問題などは一応の落ち着きとなっている。しかし、今度は国内の政局が波乱含みだ。稼ぐための「産業政策」より、「使うことを優先」の今の民主党政権政策に国民は先行き不安を抱いている。とくに、今回、外交・軍事問題が重なったことにより、その危惧は強いものとなっている。支持率のいっそうの低下は避けられないだろう。菅総理は支持率1%になっても政権を守るという。そういう極論がかえって不人気に輪をかけることになってしまう。ほんとうに1%となっても「有言実効」が可能なのかどうか。

  民主党内に隙間風が吹き始めていることはわれわれ政治の素人にだって感じられる。「内紛会社の株は買えない」のと同じように、「日本株式会社の取締役会」がごたついていては日本の明日に期待は持てない。若い人の雇用状況はいっこうに改善されない。昔なら学生運動が巻き起こっているところではないか。

  野党、自民党には政権奪還のまたとないチャンスだろう。ここで、攻めきれないようなら政権返り咲きは永久に来ないかもしれない。かくして、年明けには政局波乱が待ち構えている可能性が非常に強い。このため、「株を枕に越年」ということにはならないだろう。

  来週は出遅れ銘柄の個別物色の一方で、持株の整理をする、「後片付け」の動きだろう。出来高は恐らく閑散が予想される。年末ギリギリまで頑張り過ぎることはない。いまこそ、『休むも相場』の教えで、ゆっくりと来年の作戦を練りたい。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)

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