2024年紅麹事案 研究解説「小林製薬紅麹コレステヘルプa(G970)——医薬品文献を根拠とした機能性表示食品、消費者庁に行政不服審査請求」

プレスリリース発表元企業:株式会社薫製倶楽部

配信日時: 2026-04-04 10:00:00

2024年紅麹事案 研究解説「小林製薬紅麹コレステヘルプa(G970)——医薬品文献を根拠とした機能性表示食品、消費者庁に行政不服審査請求」


株式会社薫製倶楽部(岡山県都窪郡早島町)は2026年4月3日、自社ウェブサイトに研究解説「小林製薬紅麹コレステヘルプa(G970)——医薬品文献を根拠とした機能性表示食品、消費者庁に行政不服審査請求」を公開した。

株式会社薫製倶楽部(岡山県都窪郡早島町)は2026年4月3日、自社ウェブサイトに研究解説「小林製薬紅麹コレステヘルプa(G970)——医薬品文献を根拠とした機能性表示食品、消費者庁に行政不服審査請求」を公開した。
 

▼対象記事URL

https://kunsei.com/archives/657

紅麹コレステヘルプ
「米紅麹ポリケチド(食品)」の名で届出、根拠は「モナコリンK(医薬品)」の論文
——EUが規制強化した翌年に日本で受理された小林製薬紅麹コレステヘルプa(G970)、消費者庁に行政不服審査請求——
1 機能性表示食品制度とは何か
機能性表示食品制度(2015年創設)は、事業者が科学的根拠を消費者庁に届け出ることで健康機能を表示できる制度である。しかし消費者庁はこの届出内容を実質的に審査しない。届出内容の科学的・法的整合性は事業者の自己責任に委ねられており、消費者庁は受理した事実を公表するのみである。
この「ノーチェック」の構造の中で、小林製薬株式会社が届け出た機能性表示食品「小林製薬紅麹コレステヘルプa」(届出番号G970)に、重大な問題が潜んでいた。
2 小林製薬紅麹コレステヘルプa(G970)届出資料の核心的矛盾
小林製薬は小林製薬紅麹コレステヘルプa(G970)において、機能性関与成分の名称を「米紅麹ポリケチド」と記載した。「米紅麹ポリケチド」は食品成分としての呼称であり、食品として届け出るための名称である。
しかし、その機能性の作用機序として届出資料(別紙様式Ⅴ-4 研究レビュー)に記載された内容は以下の通りである。
「紅麹に含まれるポリケチドが肝細胞内でのコレステロール合成を抑制し、さらに肝細胞が血中のLDLコレステロールを取込み促進させることで血中LDLコレステロールを低下させる機序が判明した」
そしてその引用文献として記載されているのが、
Endo A., The discovery and development of HMG-CoA reductase inhibitors, J Lipid Res. 33(11), 1569-82, 1992 Nov.
遠藤章博士(スタチンの発見者)によるこの論文のタイトルは「HMG-CoA還元酵素阻害剤の発見と開発」——スタチン系医薬品の開発史の論文である。食品の機能性根拠としてこれを引用することは、自ら「この成分は医薬品の作用機序で働く」と届出書類に記したに等しい。
さらに別紙様式Ⅴ-5(データベース検索結果)の検索式には「monacolin K」という語が明示されている。モナコリンKはロバスタチンの別名であり、医薬品成分そのものである。


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM4NzA5MSMzNzIxOTgjMzcyMTk4XzliNzIzMzk0YmE4ZDA4MDU0ZTU2YmIzM2E4YTU0ZDYzLnBuZw.png ]

食品の名前で届け出ながら、その機能性の根拠として医薬品成分の薬理文献を引用している——これは食品表示法と薬機法の整合性において根本的な問題を提起する。
3 国際的文脈:米国・EU・日本の三者比較
米国(2001年)
FDAは1998年、Pharmanex社の紅麹サプリメント「Cholestin」を調査し、主成分モナコリンKがロバスタチンと化学的に同一であると同定した。連邦巡回裁判所は2001年にFDAの判断を支持し、「医薬品成分を含む製品はダイエタリーサプリメントとして販売できない」と司法決着した。
EU(2018〜2022年)
EFSA(欧州食品安全機関)は2011年、モナコリンK(1日10mg)について「LDLコレステロールを正常に維持する」という健康強調表示を一度承認した。しかし2018年の安全性再評価において、「モナコリンKは医薬品ロバスタチンと同じ副作用——筋症、横紋筋融解症、肝障害——を引き起こす」と結論づけた。欧州委員会は2022年、紅麹サプリメントにおけるモナコリンKの健康強調表示を撤回・禁止した。
そして日本(2023年)


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM4NzA5MSMzNzIxOTgjMzcyMTk4XzIzNGFiNzI3MTg5MDdjOTk0YTAwODZiYmQ1ZDFhNGY3LnBuZw.png ]

EUが規制を強化した翌年に、日本では同じ成分を根拠とする機能性表示食品が受理された。小林製薬紅麹コレステヘルプa(G970)の届出資料が遠藤章博士の論文を精査している以上、EFSAの2018年安全性評価を把握していなかったとは考えにくい。米国・EUの規制当局の判断を一覧すれば、小林製薬紅麹コレステヘルプa(G970)の届出は国際的な規制科学の文脈では説明がつかない。
4 消費者庁への確認と「回答なし」
当社代表(薬剤師)は上記の問題を認識し、令和8年3月2日付で消費者庁に対し「機能性表示食品届出資料に関する法的整理についての質問書」を提出した。確認を求めた内容は次の通りである。
・  医薬品(スタチン)の作用機序文献を根拠として引用した機能性表示食品届出は、食品表示法および薬機法と整合するか
・  消費者庁は食品表示法第8条に基づく監督措置(改善指示・届出取消し等)を検討するか
消費者庁からの回答は「基本的に食品として届出を受ける」という趣旨の説明のみであり、法的整合性についての実質的な判断は示されなかった。
5 行政不服審査請求の提起
消費者庁が相当期間を経過しても実質的な処分・判断を行わないため、当社は令和8年3月20日付で内閣総理大臣宛に行政不服審査請求を提起した。請求の趣旨は、消費者庁の不作為は違法または不当であり、食品表示法第8条第1項に基づく監督措置を速やかに行うよう命ずることを求めるものである。
6 問題の本質
米国は2001年に「化学的同一性」という客観的基準で決着させた。EUは一度承認した後に安全性再評価で方針を転換し、2022年に禁止した。日本の消費者庁は「食品として受ける」と繰り返し、厚労省は「総合的に判断する」と回避する(厚生労働省発医薬0331第29号、令和8年3月31日付)。
両省庁の間に判断の空白があり、その空白の中で小林製薬紅麹コレステヘルプa(G970)は今も有効な届出として公表され続けている。当社は引き続き、この制度的空白を行政・司法・広報の各チャネルを通じて問い続ける。

株式会社薫製倶楽部は、1000年以上にわたって東アジアの食文化を支えてきた紅麹の名誉回復のために、そして不当な被害を受けた当事者企業としての冤罪を晴らすために、科学的・行政的な真実の解明を続ける。

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