2024年紅麹事案 研究解説記事⑧「小林製薬は自社製品に医薬品並みの試験を実施していた」

プレスリリース発表元企業:株式会社薫製倶楽部

配信日時: 2026-03-24 11:00:00

2024年紅麹事案 研究解説記事⑧「小林製薬は自社製品に医薬品並みの試験を実施していた」


株式会社薫製倶楽部(岡山県都窪郡早島町)は2026年3月24日、自社ウェブサイトに研究解説記事⑧2024年紅麹事案 「小林製薬は自社製品に医薬品並みの試験を実施していた」を公開した。

株式会社薫製倶楽部(岡山県都窪郡早島町)は2026年3月24日、自社ウェブサイトに研究解説記事⑧2024年紅麹事案 「小林製薬は自社製品に医薬品並みの試験を実施していた」を公開した。

▼対象記事URL

https://kunsei.com/archives/616

本記事の概要は以下のとおりである。
2024年紅麹事案 「小林製薬は自社製品に医薬品並みの試験を実施していた」
※「医薬品並み」とはPK試験(薬物動態試験)が医薬品承認申請で用いられる試験設計であることを指す。小林製薬の試験内容を引用したものであり他意はない。
――そのデータが行政に報告された記録が現時点で確認されていない――
本リリースに記載するデータは、小林製薬株式会社中央研究所が公表していた資料に基づく。当該資料は2024年5月頃まで同社ウェブサイト上で確認可能であった。 【一次情報(小林製薬公式サイトのアーカイブ)】 https://web.archive.org/web/20250615171610/https://research.kobayashi.co.jp/material/benikoji/benikoji_report02_1.html 
【当社による資料掲載ページ】
 https://kunsei.com/archives/616

【本リリースの要点】
● 小林製薬の公開資料において、紅麹製品に関するPK試験(薬物動態試験)の実施が確認されている
● 当該試験では、紅麹投与群の血中モナコリンK濃度(C_max・AUC)が単成分投与と比較して約4倍高い値を示す結果が報告されている
● 当該試験結果について、現時点で確認可能な公的資料上、行政機関への報告状況は明確ではない
● これらの点について、制度運用上の整理の必要性が示唆される

1.PK試験とは何か
PK試験(薬物動態試験、pharmacokinetics study)とは、物質を摂取した後に血液中にどれだけ・どのくらいの速さで吸収されるかを測定する試験である。具体的にはC_max(最大血中濃度)およびAUC(血中濃度・時間曲線下面積)を測定する。
この試験は厚生労働省・PMDA「医薬品の臨床薬物動態試験について」(医薬審発第796号、2001年)において医薬品承認申請に要求される試験設計として規定されており、消費者庁「機能性表示食品の届出等に関するガイドライン」には食品の安全性評価要件としてPK試験の規定は存在しない。
すなわちPK試験は「食品」ではなく「医薬品」の開発で実施される試験設計である。

2.試験の概要
小林製薬株式会社中央研究所の公表資料(一次情報:Waybackアーカイブ 当社掲載:https://kunsei.com/archives/616)によれば、同社はラットを用いたPK試験において、紅麹を投与した群の血中モナコリンK濃度が単成分(標準品)投与と比較して約4倍に達することを確認している。自社報告書の結論は「紅麹にはモナコリンKの血中への吸収を促進する他の成分が存在する」というものであった。

3.制度上の論点
本件に関しては、以下の点が確認されている。
第一に、当該試験では紅麹投与群の血中モナコリンK濃度(C_max・AUC)が単成分投与の約4倍に達することが報告されている。食品として販売されている製品の体内吸収量がこの水準に達するという事実は、医薬品であれば用量設定の根拠となり添付文書に記載される安全上の重要情報である。規制上の観点から検討に値するデータである。
【小林製薬中央研究所の公表資料に基づく試算】 紅麹コレステヘルプのモナコリンK含有量は1日摂取目安量あたり約2mgとされている。小林製薬中央研究所が公表したPK試験の結果(吸収量約4倍)を適用すると、実質的な血中への吸収量は6〜8mg/日相当となる。EUでは欧州食品安全機関(EFSA)の勧告に基づき、紅麹サプリメント由来のモナコリンKについて1日3mgを超える摂取を規制対象としている。上記の試算値はこの規制値を大幅に超える水準となる。
第二に、このPK試験の実施・結果が消費者庁への機能性表示食品届出、厚生労働省との相談、あるいは何らかの行政上の手続きにおいて報告された記録が、現時点で確認可能な公文書上は確認されない。この結果として、行政における安全管理の検討機会に影響した可能性がある。
食品として販売しながら医薬品並みの社内試験を実施し、そのデータが行政に報告されていないとすれば、それは制度上の整合性について検討を要する可能性がある。

4.これまでに確認された公的記録との関係
本リリースで整理するPK試験の行政への報告状況は、これまでに行政文書によって確認された以下の事項と併せて検討する必要がある。
● 大阪市保健所は食品衛生法第28条に基づく収去を実施しなかった(大大保8562号)
● 厚労省はPAの同定に用いた分析データ原本・異性体比較記録を保有していない(発健生0919第2号)
● 厚労省はPAの毒性を独自に検討・評価した記録を保有していない(発健生0805第2号)
● NIHSは本件資料への関与記録・意思決定記録を作成・取得していない(衛研発第0926001号)
これらの点と併せ、本件については手続きおよび記録の整理が今後の課題である可能性がある。

本件の詳細な科学的・行政的分析はZenodoプレプリント(DOI: https://doi.org/10.5281/zenodo.19034213)に収録している。

【関連プレスリリース一覧】
① 東京科学大学のプベルル酸研究に科学的疑義申立(2026/3/10) https://kunsei.com/archives/512
② 2024年紅麹事件、大阪市保健所が収去していないことを確認(2026/3/12) https://kunsei.com/archives/520
③ プベルル酸の根拠不明 研究解説①(2026/3/13) https://kunsei.com/archives/540
④ プベルル酸の根拠不明 研究解説②(2026/3/16) https://kunsei.com/archives/548
⑤ プベルル酸の根拠不明 研究解説③(2026/3/17) https://kunsei.com/archives/553
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⑩ 動物実験を実施したのは小林製薬だった(後編):国会照会・行政不服審査・隠される理由(2026/3/23) 
https://kunsei.com/archives/613


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