2024年紅麹事案 研究解説記事⑤ 自社サイトに掲載 動物実験を実施したのは小林製薬だった(前編)——施設名は非公開のまま:公開できない理由とは何か——
配信日時: 2026-03-21 10:00:00

株式会社薫製倶楽部(岡山県都窪郡早島町)は2026年3月19日、自社ウェブサイトに研究解説記事⑤「動物実験を実施したのは小林製薬だった(前編)」を公開した。
株式会社薫製倶楽部(岡山県都窪郡早島町)は2026年3月19日、自社ウェブサイトに研究解説記事⑤「動物実験を実施したのは小林製薬だった(前編)」を公開した。
▼対象記事URL
https://kunsei.com/archives/572
本記事の概要は以下のとおりである。
厚生労働省とNIHSが「プベルル酸が原因物質」と発表した根拠のひとつとされる動物毒性試験(ラット7日間腎毒性試験)は、規制当局の独立した試験機関ではなく、被疑企業である小林製薬自身が実施した試験であることが、行政文書の開示により確認されている。さらに同試験の実施施設名は現在も非公開とされており、著者が複数の経路から開示を求めたにもかかわらず、いかなる機関からも回答が得られていない。本件はその経緯を記録するものである。
1.動物実験は小林製薬が実施した
厚労省が開示した行政文書(7日間毒性試験 病理予備報告、7日間毒性試験 最終報告書)には、試験物質の提供および投与量設定が、試験委託者である小林製薬株式会社の指示に基づいて実施されたことが記載されている。
すなわちこの試験は、当局が独立して実施した試験でも、第三者機関が中立的に行った試験でもなく、被疑企業自身が設計・委託した試験である。この構造は、証拠の独立性という観点から根本的な問題を有する。
【確認された事実】 この動物試験は小林製薬が委託・設計し、試験物質・投与量設定も同社の指示によるものである。(行政文書 E7・E8 より確認)
2.実施施設名は非公開のまま
上記の動物試験が「どの施設で」実施されたかは、現在も非公開とされている。著者が厚労省に情報公開請求を行ったところ、施設名は不開示とされた。
動物実験施設の信頼性・規格水準は、試験結果の評価において本質的な要素である。国際的に認められた動物試験施設は、AAALAC(国際実験動物ケア認定協会)の認定を受けていることが通例であり、認定施設はその旨を対外的に公表している。
【論理的帰結】 もしこの試験が国際基準(AAALAC等)を満たす施設で実施されたのであれば、施設名を非公開にする理由はない。むしろ開示することで試験の信頼性が高まる。非公開である事実は、施設の公表が当局にとって不都合である可能性を示唆する。
3.NIHSへの質問状——「厚労省に聞いてください」
著者はまず、国立医薬品食品衛生研究所(NIHS)に対して、試験実施施設の開示を求める質問状を送付した。NIHSからの回答は「当該事項については厚生労働省にお問い合わせください」というものであった。
試験の科学的内容について説明責任を負うはずの研究機関が、試験実施施設という基本的な情報についての回答を所管省庁に転嫁したことになる。
4.厚労省への質問——期限を過ぎても回答なし
著者は続いて厚生労働省に対しても、同じく試験実施施設の開示を求める質問状を送付した。回答期限を設定したが、その期限を過ぎても文書による回答は届かなかった。
著者は電話にて催促を行ったが、それでも回答は得られなかった。
NIHS:「厚労省に聞いてください」→ 厚労省:期限を過ぎても回答なし・電話催促にも応答なし
行政機関が正式な質問状に対して期限内に回答しないこと、さらに電話による催促にも応じないことは、通常の行政手続きにおいて異例である。この無回答の事実そのものが、施設名が「答えたくない情報」であることを行動によって示している。
【関連プレプリント】本件の詳細な記録を以下のZenodoプレプリントに収録している。
DOI: https://doi.org/10.5281/zenodo.19034213
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