トーマツ、AIを活用した取引の多面的リスク評価モデルに関する特許を取得

プレスリリース発表元企業:デロイト トーマツ グループ

配信日時: 2026-03-13 17:00:00





会計士のノウハウとAIを融合し、循環取引の早期検知を目指す

デロイト トーマツ グループの有限責任監査法人トーマツ(東京都千代田区、代表執行役 大久保 孝一、以下「トーマツ」)は、取引の多面的リスク評価モデルに関する特許を取得しました(特許番号:第7763988号)。2026年6月から本AIモデルの財務諸表監査でのパイロット適用を開始し、循環取引などの高リスク取引の効率的な検出を目指します。

近年、企業を取り巻く経済環境や取引が複雑化する中、不正や誤謬が潜んでいるリスクの高い異常取引の早期発見は、財務報告の信頼性確保や適切な事業経営にとって重要な課題となっています。特に循環取引は、複数の企業が関与し、証憑類や資金決済などの外観が通常取引と同様に見えるため、一度見逃されると発見が難しく、影響額が大きくなることがあります。循環取引の兆候としては「特定の取引先の売上だけが急増」、「増加した売上商品の仕入先が特定企業に偏る」などがあり、こうした特徴を持つ取引をタイムリーに洗い出し、深掘りすることが重要です。

監査人が高リスク取引の抽出を行う際に、会計士がノウハウとして有する異常取引の特徴をリスクシナリオとして設定する場合、それぞれを個別に評価することはできても、シナリオごとの重み付けの判断が難しく、複数のリスクシナリオに該当する取引が多数ある場合にその順位付けに課題がありました。本モデルでは、AIがシナリオ間のスコアの関連性を評価し、各シナリオに重み付けを行い、最終的な統合スコアを算出することで、取引のリスクを総合的に評価します。監査人は統合スコアをもとに取引を抽出したうえで、取引概要の把握や経済合理性などの必要な検討・判断を行います。

統合スコアは各取引の総合的なリスクを示すもので、個別スコアにシナリオの重要度を掛け合わせて積算して算出されるため、値が大きいほどリスクが高いことを示します。これにより、ある一つの特徴だけが突出して高く評価されていた取引の陰で見落とされがちだった、「複数のシナリオに中・軽度に抵触する取引」を統合スコア「高」として識別できるようになります。この統合スコアを活用することで、監査人の経験や属人的な判断に依存することなく、リスクの高い取引を早期に発見し、アプローチすることが可能となります。

取引の多面的リスク評価モデルのイメージ

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本モデルはすでに特許を取得している複合的異常検知モデルを発展させたものであり、その知見も活かしながら、一般的に循環取引のリスクが高い業種でのパイロット適用を進めます。監査実務での課題の把握やノウハウをさらに蓄積した上で、循環取引をはじめとする不正リスクの高い領域での実践的な活用を目指します。
トーマツでは、デジタル化、標準化、集中化、高度なデータ活用の観点から監査プロセスを変革し、高品質で高付加価値な監査を創造する「Audit Innovation®」*を推進しています。これまでの価値観や方法論にとらわれることなく、変化するステークホルダーの期待を適時的確に捉え、それらに応え続けていきます。

* Audit Innovationは、有限責任監査法人トーマツの登録商標です。


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報道機関の方からの問い合わせ先

デロイト トーマツ グループ 広報担当
電話番号: 03-6213-3210
Email: press-release@tohmatsu.co.jp

関連リンク
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https://www.deloitte.com/jp/ja/services/audit-assurance/services/fraud-detection-model.html
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https://www.deloitte.com/jp/ja/about/press-room/nr20260311.html

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