2026年2月の飲食料品値上げ674品目 前年比6割減、一服傾向 4月頃まで落ち着いた推移続く見通し 「円安」で春先以降は不透明
配信日時: 2026-01-30 09:00:00
「食品主要195社」価格改定動向調査 ― 2026年2月
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株式会社帝国データバンクは、2026年2月以降における食品の値上げ動向と展望・見通しについて、分析を行った。
SUMMARY
2026年2月の飲食料品値上げは、合計674品目となった。
食品分野別では、料理酒やジュースなど「酒類・飲料」(298品目)が全食品分野で最も多かった。
値上げ要因では、特に「人件費」増の影響を受けた値上げの拡大が続いた。
2025年10月(3161品目)以降、飲食料品の値上げは総じて一服感もみられ、今年4月頃までは落ち着いた推移となる見通し。
[注]
品目数および値上げは、各社発表に基づく。また、年内に複数回値上げを行った品目は、それぞれ別品目としてカウントした
値上げ率は発表時点における最大値を採用した。なお、価格据え置き・内容量減による「実質値上げ」も対象に含む
2026年2月の値上げは674品目、前年比6割減
主要な食品メーカー195社における、家庭用を中心とした2月の飲食料品値上げは674品目、値上げ1回あたりの平均値上げ率は月平均16%となった。単月の値上げ品目数が1千品目を下回るのは2025年11月以降4カ月連続で、2024年5-8月以来1年6カ月ぶり。また、前年2月からは982品目・59.3%減少し、今年1月以降2カ月連続で前年を下回った。2カ月連続で前年を下回るのは、2024年9-10月以来1年4カ月ぶり。飲食料品における値上げの勢いは、前年に比べて弱まりつつある。
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2026年2月の値上げを食品分野別に集計すると、料理酒やジュースなど「酒類・飲料」(298品目)が最も多かった。「加工食品」(283品目)は、パック米飯やおつまみ製品を中心に値上げとなった。「菓子」(57品目)は、チョコレート菓子やシリアル製品が値上げの対象となった。
2026年通年の値上げは5月までの累計で3720品目となり、年間の平均値上げ率は14%に達した。25年1月31日時点で判明した年間値上げ予定品目数合計(8867品目)に比べ、6割減のペースで推移したほか、平均値上げ率も低下傾向が続いており、26年は春先にかけて比較的値上げが落ち着いて推移する見通し。コメのほか、チョコレートの原料となるカカオ豆、コーヒー豆などの高騰を背景とした値上げや、一部で円安の進行による値上げ機運もみられるものの、単月で1千品目を超えるのは4月のみ(2320品目)にとどまった。
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値上げ要因では、2025年のトレンドを引き継ぎ原材料などモノ由来の値上げが多くを占める一方で、特に「人件費」増の影響を受けた値上げの拡大が続いた。26年の値上げ要因のうち、最も大きいものは「原材料高」(99.9%)となり、4年連続で値上げ品目全体の9割を超えた。また、「人件費」由来の値上げは66.2%となり、過去4年で最高水準での推移となったほか、商品パッケージや段ボールなど「包装・資材」由来の値上げ(79.8%)も8割にせまり、人件費同様に過去最高水準となった。トラックドライバーの時間外労働規制などが要因となった輸送コストの上昇分を価格に反映する「物流費」由来の値上げは62.6%となり、前年通年(78.6%)から大幅に低下した。電気・ガス代など「エネルギー」(45.6%)、「為替の変動(円安)」(2.0%)はともに前年を下回り、過去4年で最低となった。
2026年の見通し: 前年比減が続く見通し 春先以降は「円安」懸念で不透明感
足元では、記録的な不作や在庫不足を要因とした原材料高による「モノ由来」の値上げと、積極的な賃上げを背景とした人件費増による「サービス由来」の値上げが高水準で推移している。2025年以降、飲食料品分野に限れば賃金と物価が持続的に上昇する緩やかなインフレ局面が続いており、2026年もこうしたトレンドが続くとみられる。ただ、3千品目を超える大規模な値上げラッシュとなった2025年10月(3161品目)以降、飲食料品の値上げは総じて一服感もみられ、今年4月頃までは落ち着いた推移となる見通し。
一方で、近時の急激な円安の進行が2026年5月以降の飲食料品価格を上振れさせるリスクとなる可能性がある。与野党で政策の争点となる「消費税減税」は、消費者の家計負担低減と購買意欲の拡大が期待できる半面、財政悪化への警戒感から円安圧力も高まっている。足元では、飲食料品の値上げ要因における「円安」の割合は1割未満の水準が続き、円安値上げは小康状態が続いている。ただ、2022年から23年にかけてみられた急激な円安トレンドへの転換や、160円を超える慢性的な円安水準が長期化する場合、原材料やエネルギー価格の輸入コスト高騰を要因とした値上げラッシュが再び発生するシナリオも想定され、先行きには不透明感が強まっている。ただし、2022年当時と異なりコスト増加分を販売価格に転嫁しやすい環境も整っており、しばらくは動向の注視が必要となる。
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