30年の歴史を持つ日本初の100kW級太陽光発電所、50年の運転を目指してリパワリング
配信日時: 2024-10-11 11:15:00
100年続く太陽光発電の実現を目指すヒラソル・エナジー株式会社(東京都文京区、代表取締役:李 旻、以下「当社」)は、山梨県企業局(山梨県甲府市、山梨県公営企業管理者:村松 稔)および百年ソーラー山梨株式会社(山梨県甲府市、代表取締役:李 旻)と共同研究を行い、日本初の100kW級の容量の太陽光発電所として1993年に山梨県企業局が設置した丘の公園太陽光発電所(以下「当発電所」)の性能再生工事(リパワリング、以下「再生」)を完了いたしました。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/413315/LL_img_413315_1.jpg
30年の歴史を持つ日本初の100kW級太陽光発電所、50年の運転を目指してリパワリング
当発電所は、国内で最も古い100kW級の発電所として30年間稼働してきました。今回の再生では、設備全体の総交換ではなく省コストを狙い、デジタル技術を駆使し十分な発電量の回復が見込まれる修繕箇所を割り出して再設計し、設備の交換を行いました。
デジタル技術を活用した効果的な再生を通じて、経年による性能劣化や長期間の稼働による課題を抱える100kW級の中小規模の発電所が、安定した再生可能エネルギー供給と事業価値の維持継続ができることを実証していきます。まずは、地域の脱炭素化を推進する先進的な例となるべく、国内初(※1)となる50年以上の太陽光発電の稼働を目指します。
※1 当社調べ、2024年10月現在、100kW級太陽光発電所の再生において。
【プロジェクトの概要】
発電所名 :丘の公園太陽光発電所
所在地 :山梨県北杜市高根町清里
発電所所有者 :山梨県企業局
再設計および再生計画策定:百年ソーラー山梨株式会社・
ヒラソル・エナジー株式会社
工事施工 :株式会社コーホー企画&ワーク(山梨県中央市)・
ヒラソル電設株式会社
設置年 :1993年
リパワリング完了時期 :2024年9月下旬
系統連系再開時期 :2024年10月1日
【丘の公園太陽光発電所の再生および運用内容】
今回の再生では、ビッグデータ解析から得られたシミュレーション技術を用いて算出した高精度な期待発電量をもとに、ポイントを絞った修繕で性能を最大化して稼働を続けられるよう、再設計を行いました。
具体的には、太陽光パネルの総交換を実施せず、配線組み換えや通信系部材の改修、寿命が訪れたパワーコンディショナー(※2)・キュービクル式高圧受電設備(※3)の入れ替えを実施しています。今後の運営については、当社が発電量の電力データを取得し、遠隔監視や保守メンテナンスを行います。
(写真:キュービクル)
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/413315/LL_img_413315_2.jpg
キュービクル
FIT期間(再生可能エネルギーの固定価格買取制度)終了後の社会課題として、発電所の維持運営が困難となり設備の放棄や廃棄が懸念される中、不具合箇所を迅速に特定しピンポイントで修繕を実施することで、設置から年月を経た中小規模の発電所も収益性を継続できると当社は考えます。今後も再生による長期稼働の事例を積み重ね、国内の既設発電所の持続可能な運用を推進し、再生可能エネルギーの主力化に寄与してまいります。
当発電所の稼働状況や共同研究から得られた知見は、今後もプレスリリースを通じてお知らせいたします。
※2 パワーコンディショナー:太陽光発電システムで発電された直流電気をビルや家庭の環境で使用できる交流電気に変換する機器。
※3 キュービクル式高圧受電設備:今回の場合では、施設内で使用されている高圧電力に合うように、発電所から送られてくる電力を変換する装置。
【山梨県企業局からのコメント】
丘の公園太陽光発電所は、平成6年に運転を開始した100kW級としては、日本で最も古い太陽光発電所であり、経年劣化した太陽光パネルの発電能力を復活させるリパワリング事業を行うことにより、適切な管理で長期間にわたる発電が可能であることを実証する先進的な事例を作ることができると期待しています。また、今後予想される太陽光パネルの廃棄問題や、再生可能エネルギーの主力電源化にも寄与することができると考えています。
なお、太陽光で発電された電力は、丘の公園内のレストランやゴルフ場で使用されることにより、電力の地産地消が行われており、地元企業の活動の原動力となっています。山梨県企業局は、これらの取り組みを通して、地域におけるグリーンエネルギーの安定供給や脱炭素化に貢献していきます。
【ヒラソル・エナジー 代表取締役 李 旻のコメント】
丘の公園太陽光発電所の再生プロジェクトは、「百年ソーラー構想」を実現するために、日本で最初に50年間の稼働を目指す取り組みとして象徴的です。私たちは、本プロジェクトに携われることを大変光栄に存じます。また、太陽光発電所のリパワリングは、必ずしも設備全交換の一択とは限りません。機器が故障したり耐用年数を経過したりしたタイミングで適切な再設計を加えれば、発電量は復活できるという未来への道筋をひとつ分かりやすい形で示すことができました。今後も、当社のビジョンでもある「100年続く太陽光発電」を実現できるよう事業を推進してまいります。
【丘の公園太陽光発電所の概要】
山梨県企業局では地球環境に優しいエネルギーとして太陽光発電の有効性に早くから着目し、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と実用化のための共同研究に取り組んできました。平成5年度(1993年)に丘の公園内に太陽光発電施設(最大出力95kW)を建設し、「太陽光発電フィールドテスト事業」として平成6年度(1994年)から9年度(1997年)まで発電効率などの調査・研究を行いました。共同研究終了後も引き続き独自でデータを収集し、設備の耐久性、発電効率の経年変化などの調査・研究を続けています。
【山梨県企業局の概要】
1957年に県営の水力発電所による電力供給事業をスタートした地方公営企業です。現在、電気事業、温泉事業および地域振興事業を行っています。2018年に国立大学法人東京大学・ヒラソル・エナジー株式会社とIoTを活用した太陽光発電の計測に関する協定を結んだことを始まりとして、2023年に設置された山梨県営の米倉山次世代エネルギーシステム研究開発ビレッジ(Nesrad)にて、ヒラソル・エナジー株式会社が開発した次世代エネルギー制御システム「ぷらマネ(R)リンク」の共同研究も行っています。
・社名 : 山梨県企業局
・本社所在地 : 山梨県甲府市丸の内1-6-1
・山梨県公営企業管理者: 村松 稔
・事業内容 : 電気事業
温泉事業
地域振興事業
・設立 : 1957年
・HP : https://www.pref.yamanashi.jp/kigyo/
【ヒラソル・エナジー株式会社の概要】
ヒラソル・エナジー株式会社は、百年続く太陽光発電の実現を目指す東京大学発スタートアップです。先端技術とデジタルソリューションの提供により、太陽光発電所の事業的価値と社会的価値を最大限引き出すことを目指しています。発電所の性能再生事業、発電所の集約化運営を推進する百年ソーラー事業、太陽光発電関連のDXソリューションの提供などを行っています。
・社名 : ヒラソル・エナジー株式会社
・本社所在地 : 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学アントレプレナープラザ501
・代表取締役 : 李 旻
・事業内容 : 百年ソーラー事業
太陽光発電所の修繕・再生サービス
地域電力支援事業
太陽光発電関連のデジタルソリューションサービス
その他付随する事業
・設立 : 2017年2月21日
・HP : https://pplc.co
【百年ソーラー山梨株式会社の概要】
百年ソーラー山梨株式会社は、ヒラソル・エナジー株式会社が山梨県との共同研究事業を通じて太陽光発電所の性能を評価し再生を手掛けてきた経験を活かし、産官学連携の枠組で再生可能エネルギーの地産地消を実現するために設立されました。事業の本格開始にあたり、山梨県企業局・株式会社山梨中央銀行・三菱UFJ信託銀行株式会社・ヒラソル・エナジー株式会社の4社が共同出資しております。太陽光発電所の廃棄・放棄に対する課題の解決を図るとともに、長期かつ安定的な運営が可能な「百年ソーラー構想」の実現を目指しています。今後の中小規模太陽光発電所の集約化運営に必要な、デジタル技術による管理の効率化・コスト削減を実証・展開してまいります。
・社名 : 百年ソーラー山梨株式会社
・本社所在地 : 山梨県甲府市下向山町3137
: 米倉山次世代エネルギーシステム研究開発ビレッジ(Nesrad)F1室
・代表取締役 : 李 旻
・事業内容 : 発電事業
太陽光発電所の計画、開発、買取、工事請負、売却、
運営およびメンテナンス
太陽光発電に関するソフトウェアの開発および販売
太陽光発電に関するコンサルティング
その他付随する事業
・設立 : 2022年6月3日
・HP : https://100solar.co.jp/
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