2022年度版米国市場におけるスマートフォン利用者アンケート調査結果を発表〜28%のスマホユーザーが次の機種変更時に折りたたみ型を選ぶ可能性がかなり高いと回答〜

プレスリリース発表元企業:Counterpoint Technology Market Research Limited

配信日時: 2023-04-20 09:00:00


カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、米国市場のスマートフォンユーザーの28%が次の機種変更時に折りたたみ型を選ぶ可能性がかなり高いと回答したという調査結果を含む、2022年度版米国市場におけるスマートフォン利用者アンケート調査結果を2023年4月4日に初公開致しました。

ハード面とソフト面ともに折りたたみ型端末は、スマートフォン業界における最近の大きなイノベーションであり、カウンターポイント社の調査では、米国における折りたたみ型スマートフォンのインストールベース数は2022年に約470万台となっています。折りたたみ型スマートフォンに関する米国での意見や好みに関して、カウンターポイント社は米国で消費者アンケートを実施しました。調査の主な結果は次の通りです。

・28%のスマートフォンユーザーが、次の機種変更時では折りたたみ型スマートフォンを購入する可能性がかなり高いと回答した。
・将来、折りたたみ機種を購入する場合、どのブランドだったら購入したいかといった問いに関して、Samsungを選ぶとした回答者が最も多く、46%の回答者が同社製を買いたいと答えた。Appleが39%、Motorolaが6%の順で続く。
・また、折りたたみ機種に関して、Samsungユーザーがブランドへのロイヤリティが最も高く、92%のSamsungユーザーが折りたたみ型にするなら同社製にすると回答した。
・49%の回答者がフリップ型を選ぶと回答し、ブック型がその次に多い回答だった。
・男性回答者の過半数がフリップ型の方を好み、一方女性でフリップ型を好むのは47%と、やや少なかった。
・逆に、ブック型を好むと回答したのは女性の方が40%で多く、男性の30%を上回った。
・高収入の回答者の方が折りたたみ型を選ぶ傾向が強く、月収1万ドル以上の層では次の機種変更時で折りたたみ型を選ぶとした回答が最も多かった(41%)。

図: 左から折りたたみ型スマートフォン購入意欲、折りたたみ型スマートフォンの好み、折りたたみ型スマートフォンを将来に購入する場合のブランドの好み


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3Nzc0NSMzMTY3OTUjNzc3NDVfUWJSZnBlWEZlSS5qcGc.jpg ]
出典: カウンターポイント社Consumer Study, US, 2022

この調査結果に関して、カウンターポイント社北米担当のアソシエイトディレクターHanish Bhatia氏は次の通りコメントしています。
「米国で2022年にiPhoneがAndroidスマートフォンを台数で上回ったのをはじめ、圧倒的であったAndroidのシェアが世界的に低下したという現象があったが、折りたたみ型の方が、AndroidからiOSへの乗り換えの潮流にうまく対処できている。とはいえ、米国で折りたたみ型が主流になることは当分ないだろう。折りたたみ型は、従来のキャンディーバー形状のスマートフォンと、今後何年も共存する。これまでにも様々なスマートフォンの形状が試されてきた(例: LG WingやLG G8X Dual Screenなど)が、その中でもSamsungの折りたたみ型は、断トツの成功を収めている。」

また、北米担当リサーチディレクターJeff Fieldhack氏は次の通り付け加えています。
「Samsungは米国において今でも折りたたみスマートフォンの第一選択肢である。しかし、調査結果からも明らかなように、折りたたみ型iPhoneへの消費者の期待は熱い。また、Motorolaをはじめ、他のAndroidスマートフォンメーカーも折りたたみ型に参入し米国における高級機セグメントに食い込もうとしている。私たちのスマートフォン買い替え調査データによれば、Galaxy foldableのユーザーのかなりの部分が、もともとGalaxy Noteのユーザーである。ただし、Noteシリーズの需要が折りたたみ型によって完全に置き換わったわけではなく、Noteユーザーの一部は主力のSシリーズに流れている。」


折りたたみ型市場は売上が急成長しており、現在では、多くのメーカーが参入し、折りたたみ型関連の技術開発も進む中で、今後も成長が見込まれます。2022年には折りたたみ型はスマートフォングローバル出荷の1.1%でしたが、超高級機セグメントでは存在感を現し、800米ドル超の価格帯では7%の出荷シェアを獲得しています。カウンターポイント社のGlobal Foldable Smartphone Market Forecast, Q3 2022によれば、世界の折りたたみ型スマートフォン市場は2023年に2,270万台に達すると見込まれています。

米国では、折りたたみ型が高価格なため、必然的に若者層はカヤの外であり、折りたたみ型スマートフォンの主要ユーザーは高収入でミドルエイジの消費者でした。そのため、求めやすい価格になれば、対象とするユーザー層が広がる可能性があります。また、カラーバリエーションを豊富にしたことと、フリップ型で女性ユーザーの興味も増しています。折りたたみの形状は、フリップ型とブック型が主流ですが、各メーカーはロール型、三面折りたたみなどの試作品が続々と登場させています。携帯のしやすさに加えて、折りたたみ型は、イマーシブ(没入型)のディスプレイ、背面の高性能カメラでの自撮り、複数作業の並列処理といった点でユーザーエクスペリエンスを向上させるといった特長があります。その反面、壊れやすさや使いにくさへの懸念が、折りたたみ型の購入に踏み切る際の制約になっています。

米国におけるスマートフォン市場全体のASP(平均売価)と折りたたみ型スマートフォンの価格帯を考えると、折りたたみ型は米国スマートフォン市場において、大きなシェアを獲得する可能性があります。キャリアによる高級機種代金の割引が今後も米国での販売の鍵になると予測されます。しかし、それに加えて、丈夫さ、折りたたみを活かした新機能、そして、主力メーカーの参入が、折りたたみ型の購入を加速するためには重要となることでしょう。


本アンケート調査の方法に関して
折りたたみ式携帯電話の購入意向を把握するために、米国スマートフォンユーザーを対象にオンラインでの定量調査を実施したものです。また、年齢、月収、性別、職業に基づいて分類されたグループに分けられた回答者を、米国におけるスマートフォントップブランド市場シェアに基づき、クォータサンプリングにて実施して調査結果にまとめています。


今回の発表に使用したアンケート以外のデータに関しては、チャネル情報、POSデータ、ディストリビューターアンケート調査、公開データなどボトムアップデータソースとトップダウンリサーチの組み合わせによるカウンターポイント社独自の調査方法で実施したものです。 (調査時期:2022年1月31日~2022年12月31日)


【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。
公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/


提供元:valuepressプレスリリース詳細へ

プレスリリース情報提供元:valuepress