植物工場向けに電気代削減と生産量増加を同時に実現する栽培照明最適化技術「エコブーストLEDソリューション」を発表

プレスリリース発表元企業:株式会社キーストーンテクノロジー

配信日時: 2023-04-19 09:00:00

植物栽培用RGB光LED

LEDコントローラー

LED植物工場用栽培システム開発製造販売および機能性野菜生産技術コンサルティングを行っている株式会社キーストーンテクノロジー(所在地:神奈川県横浜市中区、代表取締役社長:岡崎 聖一)は、自社開発のRGB独立調光型LED植物栽培装置AGRI-Oh!(アグリ王)シリーズ(※1)に内蔵されたRGB光LED(※2)の光照射条件を操作することで、消費電力を約25%以上削減し、同時に生産量を約1.5倍増加させる植物工場用LED栽培照明最適化技術の研究開発に成功しました。
(※1)(※2) 当社特許技術

「エコブーストLEDソリューション」URL: https://www.keystone-tech.co.jp


■開発背景
近年、農業就労者の減少や気象災害の頻発が従来農法の課題をクローズアップさせてきており、人工光植物工場はその課題解決に有効な手段として注目され普及が進んできました。しかしながら、昨年からの急激な電気料金の値上げが人工光植物工場事業の収益を悪化させています。そこで、当社は省エネと生産量の増加を両立する「エコブーストLEDソリューション」というLED栽培照明の最適化技術の研究開発に成功しました。


■製品・サービスの特徴
「エコブーストLEDソリューション」の導入により、電気代の削減効果と生産量増加の両立が期待できるため、植物工場事業の収益性改善に貢献できるものです。特に、電気代が葉菜類生産コストの約25%を占めると言われる現状では、この技術は人工光植物工場事業者にとって大きなメリットをもたらします。
当社におけるリーフレタス(ファンシーグリーン)栽培実験結果に基づいて開発されたこの新技術は、自社開発のRGB独立調光型LED植物栽培装置「AGRI-Oh!(アグリ王)シリーズ」に内蔵された赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色LEDの光照射条件を最適化することで、消費電力を約25%削減しながら、生産量を約1.5倍増加させることに成功しました。
この革新的な技術により、植物工場事業者は、電気代の削減と生産量の増加という二つの重要な利益を同時に享受できます。実験結果によると、消費電力1kW/hあたりの予想収穫量は、当社従来の栽培方法と比べて約1.9倍もの増加が見込まれます。
当社は、この革新的な「エコブーストLEDソリューション」を通じて、人工光植物工場事業者の皆様の課題解決に貢献し、持続可能な農業の発展を目指してまいります。
2023年6月末までにRGB独立調光型LED植物栽培装置AGRI-Oh!(アグリ王)シリーズをご成約いただいたお客様には、「エコブーストLEDソリューション」“LED栽培照明の最適化レシピ”を無料でご提供いたします。この機会にぜひ、当社の革新的な技術をお試しください。

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RGB独立調光型LED植物栽培装置「AGRI-Oh!(アグリ王)シリーズ」
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植物栽培用RGB光LED
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LEDコントローラー
画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/352701/LL_img_352701_4.jpg
RGB光LEDスペクトル分布

※スペクトルグラフの色はRGBに対応しています。


■LED栽培照明の最適化技術研究実験概要
<材料と方法>
供試植物:ファンシーグリーン(リーフレタス)
栽培装置:4段式LED養液栽培装置[プラントセラー]
(株式会社キーストーンテクノロジー)
・Red(R)/Green(G)/Blue(B)独立調光型植物栽培用LEDランプ内蔵
・各段独立調光用LEDコントローラー装備

<実験デザイン>
光環境設定条件 :各段の定植パネル上の光合成有効光量子束密度(PPFD)を
RGB三色LED合計が200μ mol m^-2 s^-1になるよう
調整しました。
光色毎のPPFD値(μ mol m^-2 s^-1)は、
R:150、G20、B30としました。
光照射パターン設定:LP1:RGB共通明期連続照射16hour(h)/暗期連続8h/day(対照区)
LP2:RGB共通明期間欠照射(1)
LP3:RGB共通明期間欠照射(2)
LP4:「エコブーストLEDソリューション」
実験方法 :栽培装置プラントセラー4段栽培棚の各段に供試植物を
6株定植し、21日後に収穫しました。
定植した6株のうち3株を選抜して観察株に指定し、
栽培期間中の株高、株幅、葉身長、葉幅および
相対葉緑素値(SPAD)を1週間ごとに測定しました。
収穫後に新鮮重量(FW)を測定しました(g/3plants)。
サンプル1株毎のウレタン培地と
根に含まれた水を慎重に絞り、全体FWを測定しました。
全体FW測定後、ウレタン培地上端付近で切断し、
可食部FWおよび非可食部重量に分解して測定しました。


■LED栽培照明の最適化技術研究実験結果
本研究結果から、省エネと生産量の増加を両立する「エコブーストLEDソリューション」というLED栽培照明の最適化技術の有用性が示されました。

1. 光照射パターンの操作がLED消費電力とファンシーグリーン生産効率に大きく影響していることが示唆されています。特に、LP4の照明条件下では、消費電力が最も低いにもかかわらず、可食部新鮮重量および生産効率が最も高いことが分かります(図2)。この結果は、光照射パターンを調整することで、より効率的な植物栽培が可能であることを示しています。

2. 光質条件の切り替えがファンシーグリーンの成長に影響を与えることが示唆されています。LP4では、RとBの明期が交互に設定されており、これが植物の成長に有益な影響を与えている可能性があります。一方、LP2やLP3のようにRGB共通の間欠照射も、LP1の連続照射に比べて生産効率を向上させています。このことから、植物の成長には一定の光の周期が必要であり、光照射パターンを適切に調整することが重要であることが分かります。

3. 消費電力と生産効率の関係から、LP4の照明条件は、電力消費が少なく、生産効率が高いため、持続可能な植物生産システムの構築に役立ちます。総じて、この研究は光波長組成および光照射パターンの操作が、LED消費電力とファンシーグリーン生産効率に及ぼす影響を明らかにし、より効率的で環境に優しい植物栽培方法の開発に貢献しています。今後の研究では、他の植物種や環境条件下での実験が行われることで、より汎用性のある知見が得られることが期待されます。

画像5: https://www.atpress.ne.jp/releases/352701/LL_img_352701_5.png
図2. 光照射パターンごとの可食部新鮮重量比と生産効率
画像6: https://www.atpress.ne.jp/releases/352701/LL_img_352701_6.png
図3. 光照射パターンごとのDLIあたりの可食部新鮮重量と1kWあたり期待可食部FW

■会社概要
商号 : 株式会社キーストーンテクノロジー
代表者 : 代表取締役社長 岡崎 聖一
所在地 : 〒231-0011 神奈川県横浜市中区太田町5-68-5 明和ビル2F
設立 : 2006年8月
事業内容: LED植物工場用栽培システム開発製造販売・
機能性野菜生産技術コンサルティング
資本金 : 3,250万円
URL : https://www.keystone-tech.co.jp

詳細については、以下の問い合わせ先までお気軽にお問い合わせください。


【本件に関するお客様からのお問い合わせ先】
株式会社キーストーンテクノロジー お客様相談窓口
TEL : 045-222-3117
お問い合せフォーム: info-kst@keystone-tech.co.jp


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