国内初、事務所と賃貸共同住宅の複合施設でNet-ZEBとZEH-M Orientedの認証取得

プレスリリース発表元企業:安藤ハザマ

配信日時: 2022-11-21 13:00:00

安藤ハザマ(本社:東京都港区、社長:福富 正人)は、仙台市青葉区で建設中の(仮称)安藤ハザマ東北支店ビルにおいて、事務所部分で建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)(注1)による建築物全体評価にて最高ランクおよびNet-ZEB認証(100%以上エネルギー削減)、賃貸共同住宅部分でBELSによる建築物全体評価にて最高ランクおよびZEH-M Oriented認証(20%以上のエネルギー削減)を10月28日付で取得しました。
事務所および賃貸共同住宅からなる複合施設において、Net-ZEB認証とZEH-M Oriented認証を同時に取得したのは国内で初めて(注2)となります。
また、本プロジェクトは当社が進めている国内支店ビル等の不動産の有効活用を進めるFM(ファシリティマネジメント)事業の第一弾に当たります。2022年7月より新築工事に着手し、現在は地下躯体工事中で、2023年度末頃からの運用開始を目指しています。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/335747/LL_img_335747_1.jpg
Net-ZEB認証ラベル
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/335747/LL_img_335747_2.jpg
ZEH-M Oriented認証ラベル
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/335747/LL_img_335747_3.jpg
東北支店ビル完成予想イメージ

【Net-ZEBとZEH-M Orientedの取得に向けた取り組み】
安藤ハザマはカーボンニュートラルな社会の実現に取り組んでいます。今回の建替えにあたっては、「地域特性を活かした、健康かつ生産性の高い、省エネルギーな次世代オフィスビルづくり」を目指して、Net-ZEBについては、井水利用による天井輻射空調方式(注3)をはじめ、さまざまな環境技術を採用することで一次エネルギー消費量を56%削減、さらに太陽光発電により45%のエネルギーを創出し、合計で101%の削減を実現します。

画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/335747/LL_img_335747_4.jpg
ZEBチャート

【1】省エネ・創エネ技術
(1)井水利用による天井輻射空調方式(省エネ技術)
オフィス部分の空調は、省エネルギーであることはもとより、健康で快適な執務空間作りを目指し、天井輻射空調方式を採用しています。また、現地で地下水(井水)の採水が可能、かつ井水の利用基準をすべて満たしていることから、空調熱源に井水を利用することで、さらに省エネルギー効果を高めました。

(2)パッシブな省エネルギー技術
断熱性能の高い外壁材選定、屋上外断熱の強化、Low-E複層ガラス(注4)の採用、住戸間断熱補強など、建物全体の断熱性能を高めるとともに、庇やバルコニーによる日射抑制を行い、空調負荷を低減しています。
また、事務所部分は、屋内階段を中心とした自然換気システムを構築し、冷暖房負荷の少ない春・秋季の空調エネルギーを削減しています。

(3)高効率設備機器(省エネ技術)
照明はすべてLED照明となります。特にオフィスの照明器具は個別制御が可能な器具とすることで、昼光センサー等を駆使して、大幅な照明エネルギー削減を実現します。
加えて、住宅部分の給湯器・エアコンは高効率設備機器とすることで、ZEH-M Oriented認証レベルの省エネ率を実現しました。

(4)建物壁面も活用した太陽光発電(創エネ技術)
屋上ほぼ全面および南側壁面に太陽光パネルを設置することにより、Net-ZEB達成に必要な創エネ率を確保しました。建物南側に設置する壁面太陽光パネルは日射抑制庇としての機能も合わせ持ちます。
太陽光パネルは有事の電源としても活用し、自家発電機、蓄電池と合わせて、地域基幹店社としてBCP性能確保に寄与します。


【2】環境に優しい建設材料の選定
マットスラブやCFT柱部には、コンクリート材料に由来するCO2の排出量を削減した環境に優しい低炭素コンクリートを採用します。
使用部位に合わせて、CfFA(高品質フライアッシュ)を利用したコンクリートと高炉セメントB種およびフライアッシュを利用したコンクリート(BBFA)を使い分けます。いずれのコンクリートも使用する材料の一部を工場の焼却灰やスラグなどの副産物に置き換えることでCO2排出量を削減します。

画像5: https://www.atpress.ne.jp/releases/335747/LL_img_335747_5.jpg
採用する環境技術のイメージ

本事業を通して環境に優しい次世代省エネルギー建築を創出するとともに、快適性、BCP性能など、ZEB化、ZEH化の効用を多角的にとらえたノウハウを自社物件に適用・検証しながら、今後のお客さまへの提案につなげていきます。


【東北支店ビル概要】
工事名称 :(仮称)安藤ハザマ東北支店ビル新築工事
建設地 :宮城県仙台市青葉区片平1-2-32
概要 :S造、一部RC造 地上10階 地下1階
延床 約7,886m2
事務所(当社使用):Net-ZEB
賃貸住宅(102戸) :ZEH-M Oriented
設計・施工:安藤ハザマ


(注1)建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)
2014年に一般社団法人住宅性能評価・表示協会により開始された、建築物の省エネルギー性能の表示制度。ZEBの評価とBELSの評価は同じ指標が用いられており、BELSでは星の数で5段階評価が行われる。ZEBの基準を満たしている場合、BELSの星表示に加え、『ZEB』「Nearly ZEB」「ZEB Ready」「ZEB Oriented」の表示をすることもできる。

(注2)当社調べ

(注3)天井輻射空調方式
輻射空調は、天井に敷設する輻射空調パネルに冷温水を通じ、空調パネルと発熱源(人体等)との間で直接熱交換を行う方式。空気式と比較して室内の温度ムラが少なく、空調温度設定を2℃程度緩和することが出来るとともに、温調にかかる空気搬送が不要なため、省エネルギー効果が高い点が特長。

(注4)Low-E複層ガラス
複層ガラスの内側にLow-E膜をコーティングすることで断熱性と遮熱性が向上する。


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プレスリリース提供元:@Press