鼻腔高流量療法の患者で前負荷反応性を予測するMasimo PVi®の能力を検討した研究

プレスリリース発表元企業:Masimo

配信日時: 2021-05-07 09:59:00

鼻腔高流量療法の患者で前負荷反応性を予測するMasimo PVi®の能力を検討した研究

研究者らは、PViが鼻腔高流量療法の患者で輸液投与の指針として使用できる可能性があることを発見

(スイス・ヌーシャテル)-(ビジネスワイヤ) -- マシモ(NASDAQ: MASI)は本日、Journal of Applied Physiology誌に掲載された研究の知見について発表しました。本研究では、バルセロナのヴァルデブロン大学病院のMarina García-de-Acilu医師と同僚らが、鼻腔高流量(NHF)療法を受けている患者の前負荷反応性を予測するための非侵襲的な手法として、Masimo PVi®の有用性を評価しました。研究者らは、PViが前負荷反応者を識別できる可能性があることを見いだし、「NHF療法を受けている重症患者の日々の臨床判断プロセスに利用することで、適切な蘇生量の提供に役立つ」1可能性があると指摘しています。

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Masimo Radical-7® with PVi® (Photo: Business Wire)Masimo Radical-7® with PVi® (Photo: Business Wire)

研究者らは、NHF患者における輸液反応性を予測するための非侵襲的手法の潜在的な利便性に着目し、非侵襲的で使いやすいPViがそのような機能を果たせるかどうかを評価しようとしました。この目的で、研究者らは、NHF(流量が30 L/min以上)補助を受けている急性呼吸不全(ARF)の成人ICU患者20人を対象に、PViを基準測定項目である1回拍出量(SV)および心拍出量(CO)と比較しました。SVとCOは、携行型心エコー装置を用いて、経胸壁心エコー検査(TTE)法で測定しました。PViは、パルスオキシメトリーセンサーを指に装着し、Masimo Radical-7® Pulse CO-Oximeter®を用いて測定しました。NHF補助を受けて最初の24時間以内に、患者のSV/COとPViを評価しました。受動的下肢挙上(PLR)を行い、その後でSV/COとPViを再評価しました。前負荷反応性は、PLR後のSVにおける10%以上の増加と定義しました。次に、前負荷反応性が判明した患者(患者20人中12人)に250mLの生理食塩水を投与して容量負荷試験を行いました。これらの患者で容量負荷試験を行った後にSV/COとPViを再度測定しました。

研究者らは、前負荷反応者においてベースラインのPVi値とPLR後のΔPViが高いことを見いだしました。PViとPLR後のΔPViは、「前負荷反応性を予測するための優れた診断精度」を示しました。ベースラインのカットオフ値を16%とした場合、PViは前負荷反応者と前負荷非反応者を識別するための感度が91.7%で、特異度は87.8%でした。2%以上のPViの変化により、両群を100%の感度と特異度で識別できました。さらに研究者らは、PLR後のΔPViと容量負荷後のΔPViに強い相関関係があることを発見しました(r = 0.84, p < 0.001)。

研究者らは、「この生理学的研究は、PViがNHF療法を受けている低酸素性ARF患者における前負荷反応性を予測できる可能性を示している。さらなる研究の力点は、これらの結果を検証し、PViガイド下の輸液投与によってNHF患者の転帰を改善できるかどうかを分析することに置くべきである」と結論付けています。

また研究者らは、PViがNHFを受ける患者すべてを対象に前負荷反応者を識別するには十分でない可能性があると指摘しています。これは、NHFで供給される胸腔内圧が侵襲的な人工呼吸中に生み出される圧よりも低いため、ベースラインPViの変化をもたらすためにはある程度のかん流低下が必要になる可能性があるという仮説に基づいています。

輸液反応性を予測するPViの精度は変動性があり、患者、処置、デバイスに関連する多くの要因による影響を受けます。PViは容積脈波記録法の振幅の変化を測定しますが、1回拍出量や心拍出量は測定しません。輸液管理の決定は、患者の状態を完全に評価した上で行うべきであり、PViのみに基づいて行うべきではありません。

PViは米国で人工呼吸器を装着した成人患者の特定の集団で輸液反応性の指標として承認されています。

@Masimo | #Masimo

マシモについて

マシモ(NASDAQ: MASI)は世界的な医療技術企業として、革新的な測定法、センサー、患者モニター、自動化ソリューション、接続ソリューションを含め、業界をリードする多様なモニタリング技術の開発・製造に当たっています。当社の使命は、患者転帰を向上させ、ケアのコストを削減し、非侵襲的モニタリング技術を新たな施設とアプリケーションにもたらすことです。1995年投入のMasimo SET® Measure-through Motion and Low Perfusion™(体動時・低灌流時モニタリング可能)パルスオキシメトリーは、他のパルスオキシメトリー技術より性能面で優れていることが100件を超える独立した客観的研究で示されています3。またMasimo SET®は医師が新生児における重度の未熟児網膜症を減らし4、新生児におけるCCHDスクリーニング値を改善し5、術後の病棟におけるマシモ・ペイシェント・セーフティーネット(Masimo Patient SafetyNet™)での連続的モニタリングで使用した場合、救急対応チームの実動、ICUへの移動、コストを削減する6-9ことが示されています。Masimo SET®は世界各国の主要な病院やその他の医療現場で推定2億人以上の患者に使用されており10、USニューズ&ワールド・レポート誌の2020-21年全米優良病院ランキング11によれば上位10病院中の9病院で最重要のパルスオキシメトリーとなっています。マシモはSET®の改善を続けており、2018年には体動時の状態におけるRD SET®センサーのSpO2精度が大幅に改善されたことを発表し、医師らが頼りにしているSpO2値は患者の生理状態を正確に反映しているとの信頼感を高めることとなりました。2005年、マシモはrainbow® Pulse CO-Oximetry技術を発表し、それまで侵襲的な手段でのみ可能であった血液成分モニタリングを非侵襲的、連続的なものとすることを可能にしました。測定できるのは、トータルヘモグロビン濃度(SpHb®)、酸素含量(SpOC™)、カルボキシヘモグロビン濃度(SpCO®)、メトヘモグロビン濃度(SpMet®)、脈波変動指標(PVi®)、RPVi™(rainbow® PVi)、予備酸素摂量指数(ORi™)です。2013年、マシモは患者モニタリング&コネクティビティ・プラットフォームRoot®を導入しました。本プラットフォームは可能な限り柔軟で拡張可能なものとなるようゼロから構築し、その他のマシモ製モニタリング技術やサードパーティー製モニタリング技術の追加を容易化しました。マシモの重要な追加技術には、次世代SedLine®脳機能モニタリング、O3®リージョナルオキシメトリー、NomoLine®サンプリングライン付きISA™カプノグラフィーが含まれます。マシモの連続モニタリング/スポットチェック製品ファミリーPulse CO-Oximeters®には、Radius-7®やRadius PPG™などのテザーレスなウエアラブル技術、Rad-67™などのポータブルデバイス、MightySat® Rxなどのフィンガーチップパルスオキシメーター、Rad-97®などの病院と自宅の両方で使用できる装置を含め、様々な臨床/非臨床シナリオで使用できるようデザインした装置があります。マシモの病院自動化/接続ソリューションはMasimo Hospital Automation™プラットフォームを中心に構成されており、Iris®Gateway、iSirona™、Patient SafetyNet、Replica™、Halo ION™、UniView®、UniView: 60™、Masimo SafetyNet™を含みます。マシモと当社製品の追加情報については、www.masimo.comをご覧ください。マシモの製品に関して発表済みの臨床研究の結果はwww.masimo.com/evidence/featured-studies/feature/でご覧いただけます。

ORiおよびRPViはFDA 510(k)承認を取得しておらず、米国では販売されていません。Patient SafetyNetの商標の使用は、ユニバーシティ・ヘルスシステム・コンソーシアムからのライセンスに基づいています。

References

García-de-Acilu M, Pacheco A, Santafé M, Francisco-Javier R, Ruiz-Rodríguez J, Ferrer R, Roca O. Pleth variability index may predict preload responsiveness in patients treated with nasal high flow: a physiological study. J Appl Physiol. 2021 Apr 15. DOI: 10.1152/japplphysiol.00614.2020.Published clinical studies on PVi, with varying results and outcomes, can be found on our website at http://www.masimo.com/evidence/pulse-oximetry/pvi. Studies include independent and objective studies which are comprised of abstracts presented at scientific meetings and peer-reviewed journal articles. PViに関して発表済みの臨床研究(多様な結果や転帰を含む)は当社ウェブサイト(http://www.masimo.com/evidence/pulse-oximetry/pvi)で確認可能。研究には、学会で発表されたアブストラクトや査読誌の論文から成る独立した客観的研究が含まれる。パルスオキシメトリーおよびMasimo SET®の利点に関して発表済みの臨床研究は当社ウェブサイト(http://www.masimo.com)で確認可能。比較研究には、学会で発表されたアブストラクトや査読誌の論文から成る独立した客観的研究が含まれる。Castillo A et al. Prevention of Retinopathy of Prematurity in Preterm Infants through Changes in Clinical Practice and SpO2 Technology. Acta Paediatr. 2011 Feb;100(2):188-92.de-Wahl Granelli A et al. Impact of pulse oximetry screening on the detection of duct dependent congenital heart disease: a Swedish prospective screening study in 39,821 newborns. BMJ. 2009;Jan 8;338.Taenzer A et al. Impact of pulse oximetry surveillance on rescue events and intensive care unit transfers: a before-and-after concurrence study. Anesthesiology. 2010:112(2):282-287.Taenzer A et al. Postoperative Monitoring – The Dartmouth Experience. Anesthesia Patient Safety Foundation Newsletter. Spring-Summer 2012.McGrath S et al. Surveillance Monitoring Management for General Care Units: Strategy, Design, and Implementation. The Joint Commission Journal on Quality and Patient Safety. 2016 Jul;42(7):293-302.McGrath S et al. Inpatient Respiratory Arrest Associated With Sedative and Analgesic Medications: Impact of Continuous Monitoring on Patient Mortality and Severe Morbidity. J Patient Saf. 2020 14 Mar. DOI: 10.1097/PTS.0000000000000696.推定値:マシモの社内資料http://health.usnews.com/health-care/best-hospitals/articles/best-hospitals-honor-roll-and-overview.将来見通しに関する記述

本プレスリリースは、1995年民事証券訴訟改革法との関連で、1933年証券法第27A条および1934年証券取引所法第21E条で規定された将来見通しに関する記述を含みます。これらの将来見通しに関する記述には、特にPVi®の潜在的有効性に関する記述が含まれています。これらの将来見通しに関する記述は、当社に影響を及ぼす将来の出来事についての現時点での予測に基づいており、リスクおよび不確実性に左右され、これらのすべてが予測困難で、これらのすべてが当社のコントロールを超えており、種々のリスク要因の結果として、将来見通しに関する記述で表明された内容とは不利な形で著しく異なる結果が生じる場合の原因となり得るものです。これらのリスク要因には、臨床結果の再現性に関する当社の仮定に関連するリスク、PViを含むマシモ独自の非侵襲的測定技術が良好な臨床結果と患者安全性に貢献するという当社見解に関連するリスク、マシモの非侵襲的医療技術のブレイクスルーがコスト効率に優れたソリューションと独自のメリットを提供するとの当社見解に関連するリスク、COVID-19に関連するリスクに加え、米国証券取引委員会(SEC)に提出した当社の最新報告書のセクション「リスク要因(Risk Factors)」で指摘したその他の要因が含まれますが、これらの要因に限定されません。これらの報告書はSECのウェブサイト(www.sec.gov)から無料で入手できます。当社は将来見通しに関する記述に反映された予測が合理的であると考えるものの、当社はこれらの予測が正しいと判明するかどうか判断できません。本プレスリリースに含まれる将来見通しに関する記述はすべて、全体として前記の注意書きによる明示的条件の下に成立するものです。読者の皆さまは、本日の時点についてのみ言及しているこれら将来見通しに関する記述に過度の信頼を寄せないようお願いします。当社はこれらの記述または当社がSECに提出した直近の報告書に含まれる「リスク要因」について、新規の情報、将来の出来事、その他の結果に関係なく、適用される証券法で求められる場合を除き、更新・修正・説明する義務を何ら負いません。

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