【注目銘柄】日ケミコンは連日の年初来高値更新、新中計を先取りしAIデータセンター関連株人気が拡大

2026年4月16日 08:21

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 日本ケミコン<6997>(東証プライム)は、前日15日に113円高の2055円と4営業日続伸して引け、連日の年初来高値更新となった。東証プライム市場の値上がり率ランキングでは第19位に入り、高い人気を維持した。

 同社は今年3月27日、集計中の2026年3月期純利益を一転して上方修正するとともに、新中期経営計画の策定を発表した。同計画の詳細は5月14日の3月期決算発表時に明らかにする予定であり、AI(人工知能)サーバー市場における大容量アルミ電解コンデンサーのシェア拡大が柱となる見通しから、データセンター関連株への買いが強まった。

 テクニカル面でも、足元の調整で25日移動平均線が75日移動平均線を下抜くデッドクロス(DC)を示現したが、その後の株価持ち直しにより、25日線が75日線を上抜くゴールデンクロス(GC)示現が目前となっており、上昇トレンド転換を見込む先回りの買いも交錯している。

■種類株式で資金調達し大容量アルミ電解コンデンサーの設備投資を加速

 AIサーバー市場では、データセンターの消費電力増大を背景に大容量アルミ電解コンデンサーの需要が拡大している。中期経営計画では、生産能力増強に向け約200億円規模の設備投資を想定している。

 この資金として今年3月にC種類株式とD種類株式を発行し、計90億円を調達。2023年12月に発行したA種類株式およびB種類株式による資金と合わせ、設備投資を推進する。

 内訳は、大容量アルミ電解コンデンサー向け生産設備に48億4000万円、汎用品市場の提案力強化に向けた設備に24億6000万円、研究開発費に14億6700万円を充てる計画である。新中期計画では、2029年3月期の営業利益率を8.0%以上(2025年3月期実績2.9%)とする目標を掲げており、詳細は5月14日に示される。

 一方、2026年3月期業績は、昨年11月に車載向けコンデンサー需要の伸び悩みなどを背景に期初予想を下方修正したが、純利益については今年3月27日に一転して上方修正した。台湾競争法に関する制裁金の取消訴訟で台湾公平交易委員会との和解が成立し、17億円の特別利益を計上することが主因である。

 純利益は、昨年11月の修正値15億円から30億円(前々期は3700万円の黒字)へ引き上げられた。続く2027年3月期業績は、5月14日の決算発表時に示される業績ガイダンスを待つ必要があるが、事業環境の良好さを背景にさらなる成長期待が高まる。

■GC示現期待を背景にPER15倍台の見直し進展、2023年3月高値を意識

 株価は、前期第1四半期の業績伸び悩みや種類株式の普通株式への転換請求権行使などを背景に1400円台で下値を固めた後、データセンター関連株人気の波及で1671円まで反発。その後、台湾公平交易委員会との和解成立を受けて1889円まで上昇したが、中東の地政学リスクを受けて1375円まで下落し、DCを示現した。

 しかし、その後は連続陽線で切り返し年初来高値を更新、GC示現目前となり上昇トレンド転換への期待を高めている。前期の上方修正後純利益ベースのPERは15.2倍と依然割安感があり、次の上値の節目として2023年3月高値2354円が意識される。(情報提供:日本インタビュ新聞・インベストメントナビゲーター:株式投資情報編集長=浅妻昭治)

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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

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