エスプール、1Q営業減益も計画上振れ、BPO受注拡大と障がい者雇用支援顧客増が牽引

2026年4月15日 07:57

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

(決算速報)  エスプール<2471>(東証プライム)は4月14日に26年11月期第1四半期連結業績を発表した。前年同期の一時的収益の反動で減収、営業減益、最終赤字だった。ただし計画に対して上振れた。そして通期の2桁増益予想を据え置いた。基盤整備を完了し、27年11月期からの再成長を目指すとしている。積極的な事業展開で収益回復基調だろう。株価は地合い悪化も影響して年初来安値圏だが、調整一巡して反発の動きを強めている。高配当利回りなども支援材料であり、出直りを期待したい。

■26年11月期1Q営業減益だが計画比上振れ、通期2桁増益予想据え置き

 26年11月期第1四半期連結業績(IFRS)は売上収益が前年同期比3.2%減の59億38百万円、営業利益が85.9%減の36百万円、そして親会社所有者帰属四半期純利益が68百万円の損失だった。前年同期の一時的収益(障がい者雇用支援サービスにおける設備販売、環境経営支援サービスにおけるカーボンクレジットの大口販売)の反動で減収、営業減益、最終赤字だった。ただし計画(売上収益56億68百万円、営業利益2億05百万円の損失)に対して上振れた。

 セグメント別(内部取引、全社費用等調整前)に見ると、ビジネスソリューション事業は売上収益が1.8%増の37億55百万円で、営業利益が26.0%減の4億08百万円だった。

 障がい者雇用支援サービスの売上収益は3.1%増の21億84百万円だった。設備販売は228区画、期末時点の顧客数は前期末比51社増の734社だった。農園数は60農園(屋外40、屋内20)となった。管理区画は1万79区画、就労者数は5040名(定着率92%)となった。設備販売は閑散期だが概ね計画(210~260区画)水準だった。また26年7月の法定雇用率の引き上げを見据え、営業は順調だった。

 広域行政BPOサービスの売上収益は41.9%増の3億24百万円だった。閑散期だが、物価高騰対策等に関連するスポット業務の受注により計画比で上振れた。また安定収益基盤となる共同BPO業務の営業活動も順調に進展した。環境経営支援サービスの売上収益は31.2%減の2億32百万円(企業向けが44.7%減の1億63百万円、自治体向けが65.1%増の68百万円)だった。カーボンクレジットの大口販売がなかったため減収だが、第4四半期に納品が集中するコンサルティング案件の受注は好調だった。

 通販発送代行サービスの売上収益は4.9%減の3億07百万円だった。低採算顧客との取引終了の影響で減収だが、品川センター撤退費用を吸収して収益改善した。採用支援サービスの売上収益は2.5%減の1億81百万円だった。採用支援サービスの応募件数が想定を下回った。また健康診断事務代行サービスは生産性向上が進まず、収益面での課題が継続した。販売促進支援サービスの売上収益は0.3%増の3億37百万円だった。主要顧客との新年度に向けた取引拡大を見据えて営業が順調に進展したほか、業務拡大に向けて教育研修および収益管理体制を強化した。

 人材ソリューション事業は売上収益が10.4%減の22億07百万円、営業利益が13.7%減の1億39百万円だった。売上収益の内訳は、コールセンター派遣が11.4%減の17億16百万円、販売支援が2.4%増の2億14百万円、その他(建設技術者派遣など)が12.3%減の2億77百万円だった。コールセンター派遣は減収だが、スタッフの新規投入および退職抑制の取り組みが進展した。販売支援は大型スポット案件により増収に転じた。建設技術者派遣は運営体制変更によりスタッフ新規投入に遅れが生じた。

 通期連結業績予想は前回予想(26年1月14日付の期初公表値)を据え置いて、売上収益が前期比3.1%増の268億44百万円、営業利益が13.0%増の27億33百万円、親会社所有者帰属当期利益が14.9%増の16億59百万円としている。配当予想は前期と同額の10円(期末一括)で、予想配当性向は47.2%となる。

 なお半期ベースで見ると上期は売上高が前年同期比1.0%減の123億69百万円、営業利益が45.5%減の4億39百万円の計画としている。これは環境経営支援サービスの売上が第4四半期偏重のためである。四半期別営業利益の計画は第1四半期が2億05百万円の損失、第2四半期が6億44百万円、第3四半期が5億17百万円、第4四半期が17億77百万円としている。

 通期のセグメント別(内部取引、全社費用等調整前)計画は、ビジネスソリューション事業の売上収益が9.5%増の181億24百万円で営業利益が19.8%増の42億95百万円、人材ソリューション事業の売上高が7.1%減の89億円で営業利益が16.1%減の6億90百万円としている。人材ソリューション事業は派遣スタッフ採用強化に向けた投資を実行する。

 売上収益の計画についてはビジネスソリューション事業の障がい者雇用支援サービスが10.9%増の100億29百万円、広域行政BPOサービスが15.1%増の15億75百万円(上期6億25百万円、下期9億50百万円で下期偏重)、環境経営支援サービスが0.8%減の19億13百万円(企業向け1.1%減の16億35百万円、自治体向け0.5%増の2億78百万円)、通販発送代行サービスが12.2%減の11億69百万円、採用支援サービス(OMUSUBI)が28.0%増の10億30百万円、販売促進支援サービスが13.1%増の16億円、そして人材ソリューション事業のコールセンター派遣が11.8%減の89億円、販売支援が0.2%減の8億円、その他が18.5%増の14億円としている。

 障がい者雇用支援サービスの農園開設は6農園、設備販売は1350区画の計画である。就労者のキャリアアップ支援強化や野菜の活用拡大など農園の価値向上に注力するほか、事業領域拡大に向けた準備を本格化させる。広域行政BPOサービスは前期の反省を踏まえ、未確定の国策案件を含まずに売上計画を策定した。環境経営支援サービスはコンサル案件の納品時期の影響により、売上が第4四半期に集中(第4四半期の売上高計画11億51百万円)する見込みだ。通販発送代行サービスは低収益率案件の整理により一時的な売上減少を伴うが、品川センター撤退による営業利益約1億50百万円の押し上げ効果などにより大幅な利益改善を見込む。採用支援サービス(OMUSUBI)は前期の期ズレ分約71百万円により大幅増収を見込む。販売促進支援サービスは主要顧客との取引拡大を推進する。コールセンター派遣は需要が堅調な高スキル案件への注力により利益率向上を推進する。販売支援は復活に向けて体制を再構築する。建設技術者派遣は拡大継続に向けて体制を強化する。

 26年11月期は2桁増益予想としている。基盤整備を完了し、27年11月期からの再成長を目指すとしている。積極的な事業展開で収益回復基調だろう。

■株価は反発の動き

 株価は地合い悪化も影響して年初来安値圏だが、調整一巡して反発の動きを強めている。高配当利回りなども支援材料であり、出直りを期待したい。4月14日の終値は258円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS21円24銭で算出)は約12倍、今期予想配当利回り(会社予想の10円で算出)は約3.9%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS130円77銭で算出)は約2.0倍、そして時価総額は約204億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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