高市首相が選挙公約で食料品消費税0%を表明! 外食産業への影響は?

2026年1月21日 13:44

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●衆院選公約に自民まで打ち出した食料品の消費税0%減税案

 高市早苗首相は19日に記者会見を行い、1月23日に衆議院を解散し、27日公示、2月8日投票で衆議院選挙を行うと表明した。事実上の選挙戦がスタートした形だ。

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 この会見の中で注目されるのが、「2年間限定で食料品の消費税0%への減税」を自民党の公約に盛り込むことを打ち出したことである。

 食料品の消費税0%への減税は、高市首相の持論でもあったが、自民党内では「消費税は社会保障の財源」とする慎重な意見が実現を阻止してきた。

 なぜ高市内閣は方向転換したのか、その背景と外食産業への影響を探る。

●高市首相はなぜ消費税減税に舵を切ったのか

 検討の段階とはいえ、高市首相が今回消費税減税に舵を切ったのは、大きく分けて3つの背景がある。

 1つは立憲民主党と公明党が結成した中道改革連合が、先んじて食料品の消費税0%への減税を基本政策として表明したためだ。自民党も同じ公約を打ち出すことで、争点をなくす効果がある。

 2つめは、かつて高市氏の消費税に関する提言を否定した政府税調のメンバーが大きく変わり、積極財政派の有識者が占めていることである。

 高市首相の意向を反映する税調に変わったことが、方向転換を後押ししたといえるだろう。

 もう1つは、連立を組む日本維新の会との政策協定に、食料品の消費税0%が入っていることが挙げられる。

 今度の衆院選では自民党と維新の共通政策とすることで、積極財政をギアアップする形となる。

●食料品消費税0%実現なら外食10%との格差が拡大

 自民党が食料品消費税0%に舵を切ったことで、これまで困難といわれてきた消費税減税が実現する可能性が出てきた。

 現与党と中道改革連合が実施期間(2年間か恒久か)で合意してまとまれば、検討機関となる「国民会議」での審議も有利に進められるだろう。一律5%減税を主張する国民民主党や、消費税廃止を訴える参政党、れいわ新選組、日本共産党、社民党が反対しても遠く及ばない。

 公約が実現した場合、影響を受けるとされているのが外食産業である。これまでスーパーで食料品を買った場合の消費税は8%、外食した場合は10%と2%の差であった。

 しかし食料品の消費税が0%になると、外食との差は10%となる。家計の負担を考えると、外食(消費税10%)を減らして総菜などを買って帰る中食(消費税0%)へのシフトが増えるのではないかと、心配されている。

●外食産業のテイクアウト部門定着で影響は限定的との見方も

 食料品の消費税0%で外食産業が苦境に立たされるという意見がある一方、影響は限定的とする見方もある。というのも外食産業は、コロナ禍においてテイクアウトの需要取り込みをある程度定着させているからだ。

 店内で飲食する人が減ったとしても、テイクアウトが増加することである程度マイナスをカバーできるだろう。

 例えば、すかいらーくホールディングスが経営する「ガスト」では、多くの商品がテイクアウト可能な体制をとっている。

 また元々テイクアウトが当たり前になっている牛丼チェーンやハンバーガーチェーンなども、影響は軽微と見られる。

 影響があるとすれば、消費税が0%になることで「非課税取引」になった場合、仕入税額控除ができなくなる小規模な飲食店かもしれない。大手外食チェーンに比べて体力が弱いからだ。

 ただし食料品消費税0%で自維・中道が合意して法案をまとめたとしても、実際に実施されるまでには2年程度かかるといわれるため、即座に影響が出るわけではない。

●選挙で与党が議席を減らせば失望売りで相場急落か

 今回の衆議院選挙は、自民党が大きく議席を伸ばすと見られているが、万一公明票離れのマイナス要因などで議席を減らすようなことがあれば、失望売りで日経平均が一時的に急落することは避けられない。

 もし中道改革連合が勝利した場合、議席によっては政権交代が起こる可能性があるからだ。

 その場合、高市首相が進める「責任ある積極財政」も頓挫することになり、政策期待で上げてきた株式市場への影響は大きい。

 その意味で投資家としては、選挙期間中の情勢調査のチェックは極めて重要だ。与党の苦戦が伝えられるようであれば、急落を考え一時的に様子を見る慎重な投資戦略が必要になるだろう。(記事:丸山優太郎・記事一覧を見る

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