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2026年はフィジカルAI相場の到来か!?

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●生成AIからフィジカルAIへ
12月に入り、フィジカルAI関連の株価が上昇している。産業用直動型ベアリングのヒーハイストがストップ高となり、アシストスーツの菊地製作所やロボットスーツのCTBERDYNEなども上昇している。
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4日には安川電機、ファナック、ナブテスコなどのロボティクス関連の銘柄が約8%高となり、東証プライム市場の値上がり率上位を占めるなど、早くも“フィジカルAIバブル”到来を予感させている。
エヌビディアなどが好調な“生成AIバブル”に懸念が出始めている中、2026年は“フィジカルAIバブル”の年となるのだろうか?
●フィジカルAIとは?フィジカルAI関連銘柄上昇の要因は?
センサー(5感)で現実空間を認識し、脳の部分であるAI(人工知能)で判断、行動する能力を持つのがフィジカルAIだ。
製造・物流での動作の自動化や自動運転、医療・介護でのロボットによる手術支援・介護支援、農業での収穫作業など、様々な分野での自動化が期待される。
ソフトバンクGは、10月にスイス重電大手のABBからロボット事業を買収し、孫会長兼社長が「次のフロンティアはフィジカルAI」と語った。12月には安川電機とフィジカルAIの分野での社会実装に向けた協業に合意し、覚書を締結している。
また12月4日には、トランプ政権がロボティクス分野に関する大統領令の発出を検討との報道もあった。
●フィジカルAIバブルには懸念も?
孫氏は東京都内で開かれた国際金融会議に登壇し、「AIバブルかどうかなんて馬鹿げた質問だ」と、AIバブル論を一蹴するなど、巨額投資の妥当性を強調し、強気の姿勢を崩していない。
ただフィジカルAIが現実世界で一般化するには、まだまだハードルが高い。
初期の導入コストやサイバーアタックへの対策の課題は言うまでもない。
AIに学習させるためには膨大なコストがかかり、破損や事故に対するリスクへの対応も課題となる。希少なシナリオでのデータ収集の難しさや、ラベリング(正解付け)のコストも障壁となる。
ChatGPTは有料プランが伸び悩んでいるんなど、生成AIにも依然として多くの課題がある。
フィジカルAIもまだまだ期待先行であることは否めない。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)
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