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ランサーズが発表した24年版「フリーランスの実態」が教えてくれること
フリーランスのマッチングプラットフォーム「Lancers」を運営するランサーズ(4484、東証グロース市場)が3月24日付けで、『ランサーズ、「フリーランス実態調査 2024~フリーランス市場は10年間で約40%成長。生成AI活用遅れ・スキル格差が今後の課題に~』と題するリリースを配信した。
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調査は今年1月16日~1月20日の間に、独立調査会社:マクロミル社がフリーランス(副業・社員一人の法人等を含む)対象に行ったオンライン調査。有効回答数は、2929名。まずは要旨を記すと、こんな具合だ。
(I)-フリーランス市場10年間で約40%成長:フリーランス人口1303万人、経済規模は20兆円超。
(II)-フリーランスの収入は年収99万円以下が7割:収入に「満足している」フリーランスは僅か32%。
(III)-仕事の満足度は副業フリーランスが高い傾向:収入源の確保とスキル活用が生活の質向上に寄与。
(IV)-6割がスキル習得を希望:20~30代はデジタルスキル、40代以降は生成AIや外国語への関心。
(V)-生成AI活用は低水準:活用率3割以下、AI活用に関心が薄いフリーランスが約半数。
(VI)-アフターコロナの影響:約半数が「変化」を実感。仕事量は増えているが収入に課題。
(VII)-全世代で顕在化する70歳以降の経済的不安:老後に備えた貯蓄・投資、健康99管理も重視。
逐一、頷かされる。要旨につながった調査項目・結果を書き連ねていては、原稿量がけたたましくなる。私が興味を惹かれた数項目にここではとどめておく。詳細を確認したい向きは、以下で覗いて欲しい。
私はフリーランスという働き方が世に広まった契機は、コロナ禍と捉えている。2020年のフリーランス人口は1062万人に減少したが、21年11月末には1577万人と増加。経済規模は1764億円から2383億円に増えている。つまりフリーランスの存在は、コロナ禍での「増」が定着させる引き金になったとみている。
2015年に比べ24年のフリーランス人口は率にして32.4%増、経済規模は38.8%増えている。確立された流れと捉えてよいのではないか・・・。フリーランスの年収は前記のように99万円未満が7割余、一方1000万円超は2%弱。そのギャップを少しでも埋めていくためにも何が必要か・・・をこの調査結果は教えていると言えよう・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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