システム ディ 24年10月期自社開発パッケージソフトの販売が進み、期初目標の累計1万ユーザーを達成

2024年12月20日 14:47

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記事提供元:フィスコ

*14:47JST システム ディ---24年10月期自社開発パッケージソフトの販売が進み、期初目標の累計1万ユーザーを達成
システム ディ<3804>は16日、2024年10月期連結決算を発表した。売上高が前期比2.2%減の46.31億円、営業利益が同9.3%減の8.28億円、経常利益が同9.3%減の8.30億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同12.1%減の5.55億円となった。

当年度においては、本業である自社開発パッケージソフトの販売が進み、期初の目標であった累計1万ユーザーを達成した。しかし、追加カスタマイズ案件の獲得が想定通りに進まなかったこと、案件の時期ズレ等により、カスタマイズ売上や仕入商品売上を始めとするフロー売上が減少したため、通期業績は売上、利益とも計画を下回った。

学園ソリューション事業においては、「キャンパスプラン.NET Framework」、「キャンパスプラン for Azure」ならびに「Campus Plan Smart」の客先導入を予定通り進めることができたが、既存ユーザーへの追加カスタマイズ案件の獲得が進まず計画を下回った。なお、「Campus Plan Smart」は、同社が多くの顧客を持つ私立大学だけでなく国公立大学へも導入することができ、また次年度以降の案件受注や引き合いも多数得ることができた。

公立小中高校向け校務支援システム「School Engine」を提供している公教育ソリューション事業は、当年度においても、2024年4月本稼働の複数の県域案件の稼働立ち上げを行うとともに、大規模自治体向けオンライン出願システムも稼働させることができ、同社業績を牽引した。また、2025年4月稼働の複数の大規模案件も順調に受注が進んでおり、稼働開始に向けた業務も並行して進めている。

公共団体向けの公会計ソリューション事業においては、「PPP(トリプル・ピー) Ver.5 新統一基準対応版」が、全国の自治体の過半数を超え、さらに1,000もの自治体にて活用されるにいたった。また、地方公共団体向け「Common財務会計システム」に加え、地方公共団体向けに財産管理業務を支援するパッケージソフト「公有財産管理システム」が市場から評価され、政令市を含んだ複数団体へ導入できた。

会員制施設やレジャー施設向けに、運営支援システム「Hello」シリーズを展開しているウェルネスソリューション事業においては、既存の大規模ユーザー向け案件の減少や時期ズレ等もあり、売上、利益とも計画を下回った。しかし、小規模フィットネス施設、会費制スクール等に対してクラウド型会員管理・会費回収システム「Smart Hello」を、前年度を上回る数の施設へ納品することができた。また、クラウド型チケット管理システム「Smart Hello チケット」も大型レジャー施設を含む客先への納品が着実に進む等、将来に向けたストック収益を積み上げることができた。

「規程管理システム」及び「契約書作成・管理システム」を提供しているソフトエンジニアリング事業においては、高機能かつコストパフォーマンスに優れたこれらのソフトが市場で高い評価を受けて毎期業績を伸ばしている。当年度も、金融機関、大規模法人、企業グループを含んだ多くのユーザーへ同ソリューションの導入を進めることができた。

保険薬局向け事業を営んでいるシンクにおいては、保守サポート収入を安定的に確保するとともに、医療扶助のオンライン資格確認に関するオプション販売を進めることができた。

AIを活用したソフトウエアの受託開発、コンサルティングを行っている中村牧場においては、AI人材育成やコンサルティングを手掛けるとともに、同社のAI人材育成や自社パッケージソフトへのAI機能を実装すべく開発を進めた。

2025年10月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比8.5%増の50.24億円、営業利益が同12.6%増の9.32億円、経常利益が同12.2%増の9.31億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同12.9%増の6.27億円を見込んでいる。《AK》

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