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17日の香港市場概況:ハンセン1.0%安で4日続落、不動産セクターに売り
*18:00JST 17日の香港市場概況:ハンセン1.0%安で4日続落、不動産セクターに売り
17日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比207.75ポイント(1.02%)安の20079.10ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が88.54ポイント(1.09%)安の7179.44ポイントと4日続落した(ハンセン指数は約3週ぶり安値水準)。売買代金は1912億5960万香港ドルとなっている(16日は2083億6870万香港ドル)。
投資家心理が悪化する流れ。中国当局者の会見内容に失望感が漂った。取引時間中に開かれた住宅都市農村建設部の会見では、未完成の不動産プロジェクトに優先的に銀行が融資する「ホワイトリスト」制度を拡大し、年末までに規模を4兆人民元(約83兆9500億円)に増やす方針などが明らかにされたものの、市場からは「期待に届かなかった」との声も聞かれている。指標発表も気がかり。中国ではあす18日(日本時間11時ごろ)、各種経済指標(9月の小売売上高や鉱工業生産などのほか、第3四半期のGDP成長率など)が集中して報告される。注目のGDP成長率に関しては、前四半期(4.7%)から減速するとの見方がコンセンサスだ。これまでに公表された物価や貿易の統計では、デフレや景気鈍化が懸念される内容だった。中国の景気支援スタンスを手がかりに、ハンセン指数は朝方に2%超上昇したが、上げ幅を次第に削り、引けにかけてマイナスに転じた。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、デベロッパーや管理サービスなど本土不動産の下げが目立つ。龍湖集団HD(960/HK)が13.7%安、中国海外発展(688/HK)が6.6%安、華潤置地(1109/HK)が5.8%安、華潤万象生活(1209/HK)が3.9%安で引けた。
ゼネコンや建機、エンジニアリングなどインフラ建設セクターも安い。中国中鉄(390/HK)が4.0%、中国鉄建(1186/HK)が3.7%、中国龍工HD(3339/HK)が3.8%、中聯重科(1157/HK)が2.8%、中アルミ国際工程(2068/HK)が3.7%、中国冶金科工(1618/HK)が3.6%ずつ下落した。
鉄鋼や建材、非鉄など素材セクターも売られる。馬鞍山鋼鉄(323/HK)が6.6%安、鞍鋼(347/HK)が5.6%安、中国建材(3323/HK)が6.1%安、安徽海螺水泥(914/HK)が4.7%安、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が3.5%安、江西銅(358/HK)が2.6%安と値を下げた。
金融セクターもさえない。招商銀行(3968/HK)が3.1%安、中国工商銀行(1398/HK)が1.5%安、中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.3%安、中国人民財産保険(2328/HK)が1.5%安、中信証券(6030/HK)が4.6%安、中信建投証券(6066/HK)が3.4%安で取引を終えた。
一方、本土市場は反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.05%安の3169.38ポイントで取引を終了した。不動産株が安い。銀行株、酒造・食品株、資源株、公益株、インフラ関連株なども売られた。半面、ハイテク株は高い。医薬株、自動車株、保険・証券株も買われた。
亜州リサーチ(株)《CS》
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