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8日の香港市場概況:ハンセン0.1%高で小幅続伸、不動産セクターに買い
*18:00JST 8日の香港市場概況:ハンセン0.1%高で小幅続伸、不動産セクターに買い
8日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比13.97ポイント(0.08%)高の16891.83ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が8.30ポイント(0.14%)高の5941.47ポイントと小幅に続伸した。売買代金は1028億3660万香港ドルに拡大している(7日は956億6230万香港ドル)。
中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。中国の内需不振が懸念される中、当局は追加の景気テコ入れ策を速やかに打ち出すとの見方が根強い状況だ。懸案の不動産対策に関しては、「住宅在庫の買い上げ」がこれから本格化すると予想されている。深セン市政府は7日、売れ行き不振の商品住宅を買い取り、低・中所得層向けの「保障性住宅」に転用すると発表した。ただ、上値は重い。米長期金利の上昇や中東地域の地政学リスク、中国の指標発表など気がかり材料が山積している。指数は安く推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、電動工具メーカー大手の創科実業(669/HK)と光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)がそろって3.1%高、江蘇省拠点の翰森製薬集団(3692/HK)が2.8%高と上げが目立った。創科実業については、中間決算の16%増益が引き続き材料視されている。
セクター別では、中国の不動産が高い。世茂集団HD(813/HK)が6.1%、遠洋集団HD(3377/HK)が3.1%、融創中国HD(1918/HK)が3.0%、合景泰富地産HD(1813/HK)が2.0%ずつ上昇した。
医薬セクターの一角も物色される。上記した翰森製薬集団のほか、百済神州(6160/HK)が5.6%高、信達生物製薬(1801/HK)が2.1%高、山東新華製薬(719/HK)が1.5%高で取引を終えた。
半面、海運セクターは安い。東方海外(316/HK)が4.0%、中遠海運HD(1919/HK)が3.9%、海豊国際HD(1308/HK)が3.3%、太平洋航運集団(2343/HK)が1.8%ずつ下落した。
一方、本土市場は小幅ながら3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.07ポイント高の2869.90ポイントで取引を終了した。不動産株が高い。小売や酒造、食品の消費関連株、医薬株、銀行株、半導体株なども買われた。半面、軍事関連株は急落。電力株、エネルギー株、海運株、通信株、自動車株も売られた。
亜州リサーチ(株)《CS》
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