8日の中国本土市場概況:上海総合0.07ポイント高で3日続伸、指標発表控え上値限定

2024年8月8日 17:35

印刷

記事提供元:フィスコ

*17:35JST 8日の中国本土市場概況:上海総合0.07ポイント高で3日続伸、指標発表控え上値限定
8日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比0.07ポイント(0.00%)高の2869.90ポイントと小幅ながら3日続伸した。


中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。中国の内需不振が懸念される中、当局は追加の景気テコ入れ策を速やかに打ち出すとの見方が根強い状況だ。懸案の不動産対策に関しては、「住宅在庫の買い上げ」がこれから本格化すると予想されている。深セン市政府は7日、売れ行き不振の商品住宅を買い取り、低・中所得層向けの「保障性住宅」に転用すると発表した。ただ、全体としては方向感を欠く。指標発表を前に、様子見ムードも漂った。中国では9日に7月の物価統計、15日に小売売上高や鉱工業生産など、15日までに金融統計が相次ぎ公表される。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、不動産の上げが目立つ。金地集団(600383/SH)が5.6%高、緑地HD(600606/SH)と新城控股集団(601155/SH)がそろって2.8%高、中華企業(600675/SH)が1.9%高で引けた。


小売や酒造、食品の消費関連株も物色される。永輝超市(601933/SH)がストップ(10.0%)高、山西杏花村フェン酒(600809/SH)と仏山市海天調味食品(603288/SH)がそろって2.0%高で取引を終えた。医薬株、銀行株、半導体株なども買われている。


半面、軍事関連株は急落。航空宇宙製品の江西洪都航空工業(600316/SH)がストップ(10.0%)安、衛星・ロケット用システムの航天時代電子(600879/SH)が5.0%安、軍用電子機器の中国海防(600764/SH)が3.6%安、衛星開発・運用の中国衛星(600118/SH)が4.2%安、弾薬・ロケットの長城軍工(601606/SH)が2.8%安で取引を終えた。電力株、エネルギー株、海運株、通信株、自動車株も売られている。


外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.20ポイント(0.09%)安の232.61ポイント、深センB株指数が2.93ポイント(0.27%)高の1101.40ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

関連記事