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18日の香港市場概況:ハンセン0.2%高で続伸、農夫山泉6.5%上昇
*18:00JST 18日の香港市場概況:ハンセン0.2%高で続伸、農夫山泉6.5%上昇
18日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比39.00ポイント(0.22%)高の17778.41ポイントと続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は9.31ポイント(0.15%)高の6306.80ポイントと4日ぶりに反発した。売買代金は875億3590万香港ドルに縮小している(17日は1049億5680万香港ドル)。
米利下げ観測の高まりが引き続き相場を支える流れ。「米連邦準備理事会(FRB)は9月にも利下げを開始する」との見方が支配的になる中、金融政策で米国に追随する香港でも、金利低下圧力が増すと期待された。ただ、上値は限定的。半導体分野を巡る米国の対中圧力などを嫌気し、ハンセン指数などはマイナス圏で一時推移している。一方、中国ではきょう18日、中期的な重要政策の方針を話し合う第20期中央委員会第3回全体会議(3中全会)が閉幕した(会期は15〜18日)。今後の政策方針を盛り込んだコミュニケ(声明)がその後に公表され、19日に記者会見が行われる。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、中国ミネラルウォーター最大手の農夫山泉(9633/HK)が6.5%高の続伸、アルミ産業の中国宏橋集団(1378/HK)が3.6%高、インフラ投資会社の長江基建集団(1038/HK)が2.9%高と上げが目立った。農夫山泉については、ペットボトル飲料水に含まれる臭素酸塩を巡る問題で、香港消費者委員会は18日、同社に対する謝罪文を公式ウェブサイトに掲載したことも買い安心感につながっている。
セクター別では、天然ガス関連が高い。新奥能源HD(2688/HK)が2.6%、昆侖能源(135/HK)が2.0%、中国燃気HD(384/HK)が1.9%、華潤燃気HD(1193/HK)が1.1%ずつ上昇した。
キャリアや設備工事の通信ネットワーク関連もしっかり。中国電信(728/HK)が1.9%高、中国聯通(762/HK)と中国移動(941/HK)がそろって1.1%高、京信通信系統HD(2342/HK)が3.3%高、中興通訊(ZTE:763/HK)が1.2%高で引けた。
半面、自動車セクターはさえない。小鵬汽車(9868/HK)が5.2%安、蔚来集団(9866/HK)が3.6%安、浙江零ホウ科技(9863/HK)が2.7%安、長城汽車(2333/HK)が1.2%安で取引を終えた。販売不振を懸念。全国乗用車市場信息聯席会(乗聯会)が17日に発表した週間データによると、7月第2週(8〜14日)の1日当たり乗用車小売台数は前年同期比で1%減少した。第1週(1〜7日)の6%増から一転し、マイナス成長に沈んでいる。
そのほか、人工知能(AI)関連の百度集団(バイドゥ:9888/HK)が2.4%安、商湯集団(センスタイム・グループ:20/HK)が2.2%安、青島創新奇智科技集団(2121/HK)が2.0%安と値を下げた。生成AIの基盤技術となる大規模言語モデル(LLM)に関し、中国当局が監督を強化しているもよう――などと報じられたことも嫌気されている。
一方、本土市場は反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.48%高の2977.13ポイントで取引を終了した。発電株が高い。軍事関連株、半導体株、インフラ建設株、医薬株、エネルギー株、素材株、不動産株なども買われた。半面、自動車株は安い。銀行株も売られた。
亜州リサーチ(株)《CS》
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