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猛暑と株価の関係は? サマーストックに注目!?
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●2024年も記録的猛暑
気象庁が4月に発表した夏の天候見通しによると、日本は梅雨明け後にエルニーニョ現象と地球温暖化の影響により、全国的な高温が予想されている。
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まだ梅雨明けの発表は無いが、7月から全国的に記録的な猛暑日を記録し、7日には静岡県で今年初の40度を記録するなど、早くも猛暑予想が的中している。
国民の健康・消費行動、インフラへの影響など猛暑による負の影響は計り知れないが、一般的にビールやエアコンメーカーを中心に、猛暑は株高要因とも言われる。
4万円割れが続いていた日経平均だが、7月4日に約3カ月ぶりに史上最高値を更新した。猛暑がさらに株価を押し上げるのだろうか?
●年々上昇する世界平均気温!早くも猛暑を受けて買われた株も
2023年の平均気温は、1991年~2020年の平均から+0.54度高く、1891年の統計開始以来最も高かった。気象庁のHPによると、日本は100年間で1.35度上昇している。
ビール関連やエアコン関連など、気温の上昇で買われやすい銘柄はサマーストックと言われ、物色されやすい。
7日に静岡県で40度を記録した翌日、四国化成が約7%上昇し、帽子や洋傘のムーンバットや、アイスクリーム卸売事業のアイスコなどが買われた。
一方、冷夏だった1993年と2003年は株価が上昇している。
●猛暑=株価上昇ではない
1993年の冷夏は、“平成の米騒動”と言われた深刻な米不足もあり、政府が景気底入れ宣言を取り下げるほど経済にダメージが大きかった。
冷夏では消費が減少しても、米不足への警戒感から米穀関連や冷凍食品などが買われる傾向にあり、冷夏は下落圧力が強まると言われるが、ショック相場のようにはならない。
そもそもサマーストックは春に投資しなければ遅いとも言われており、気温が最も高い8月には“夏枯れ相場”になっていることも多い。
年々猛暑が常態化するとインパクトが薄れ、サマーストックも効果を発揮しなくなる可能性もある。
気温とニュースに一喜一憂せずに、上がり過ぎたなら短期売買で投資する方がいいのかもしれない。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)
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