2日の中国本土市場概況:上海総合0.1%高で3日続伸、銀行と酒造に買い

2024年7月2日 16:49

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記事提供元:フィスコ

*16:49JST 2日の中国本土市場概況:上海総合0.1%高で3日続伸、銀行と酒造に買い
2日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比2.28ポイント(0.08%)高の2997.01ポイントと小幅ながら3日続伸した。


中国景気の持ち直し期待が相場を支える流れ。民間による6月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が予想を上回る51.8に達し、約3年ぶりの高水準を付けたことなどが引き続き材料視された。経済対策に対する期待感も持続している。中期的な重要政策の方針を話し合う第20期中央委員会第3回全体会議(3中全会)は、15〜18日に開かれる予定だ。ただ、上値は限定的。人民元安の進行が警戒されている。中国人民銀行(中央銀行)は28日朝方、人民元レートの対米ドル基準値を3日ぶりに元安方向へと設定した。2日の外国為替市場では、対米ドルの人民元が約8カ月ぶりの元安水準で推移している。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、銀行の上げが目立つ。中国工商銀行(601398/SH)が2.6%高、招商銀行(600036/SH)が2.1%高、中国銀行(601988/SH)が1.9%高、中国農業銀行(601288/SH)が1.8%高で引けた。


酒造株も高い。安徽金種子酒業 (600199/SH)が5.9%、今世縁酒業(603369/SH)が3.7%、貴州茅台酒(600519/SH)が3.5%、四川水井坊(600779/SH)が2.3%ずつ上昇した。エネルギー株、公益株、運輸株なども買われている。


半面、ハイテク株はさえない。ディスプレー部品の彩虹顕示器件(600707/SH)が2.9%安、産業向けIoT事業の富士康工業互聯網(601138/SH)とIC設計の上海韋爾半導体(603501/SH)がそろって2.3%安、半導体の封止・検査で中国首位の江蘇長電科技(600584/SH)が2.1%安、スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が2.0%安で取引を終えた。医薬品株、医薬株、自動車株、素材株、不動産株なども売られている。


外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.18ポイント(0.51%)安の229.74ポイント、深センB株指数が0.83ポイント(0.07%)安の1128.57ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

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