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28日の香港市場概況:ハンセン0.01%高で小反発、石油株が相場下支え
*18:00JST 28日の香港市場概況:ハンセン0.01%高で小反発、石油株が相場下支え
28日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比2.14ポイント(0.01%)高の17718.61ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が7.81ポイント(0.12%)高の6331.86ポイントと小反発した。売買代金は988億8700万香港ドルとなっている(27日は1042億2490万香港ドル)。
自律反発狙いの買いが優勢となる流れ。ハンセン指数は前日に大きく下げ、2カ月ぶりの安値水準を切り下げていた。原油や金など資源の値上がりを受け、関連銘柄が買われたことも追い風となっている。ただ、全体としては動意を欠く。米中対立の激化が懸念されているほか、米国で28日に5月の個人消費支出(PCE)物価指数、中国で30日に6月の製造業PMI(国家統計局などが集計)などが公表されることも気がかり材料だ。また、週明け7月1日は香港特別行政区設立記念日で香港が休場となることも、積極的な売買を手控えさせる一因となっている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、石油関連の上げが目立つ。中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が4.4%高、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が3.0%高、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が2.4%高で引けた。昨夜のWTI原油先物は1.0%高と続伸。中東情勢が一段と悪化する中で、先高観も強まっている。
産金・非鉄セクターも高い。霊宝黄金(3330/HK)が3.9%、紫金鉱業集団(2899/HK)と招金鉱業(1818/HK)がそろって3.3%、中国アルミ(2600/HK)が2.7%、江西銅業(358/HK)が2.6%ずつ上昇した。
発電セクターも物色される。華電国際電力(1071/HK)が4.4%高、華能国際電力(902/HK)が4.0%高、中国電力国際発展(2380/HK)が3.8%高、華潤電力HD(836/HK)が2.6%高と値を上げた。
半面、自動車セクターはさえない。華晨中国汽車HD(1114/HK)と蔚来集団(9866/HK)がそろって3.9%安、小鵬汽車(9868/HK)が3.6%安、理想汽車(2015/HK)が2.6%安と値を下げた。
中国不動産セクターの一角も安い。遠洋集団HD(3377/HK)が10.7%、融創中国HD(1918/HK)が2.5%、越秀地産(123/HK)が1.5%ずつ下落した。遠洋集団については、負債問題が嫌気されている。同社は28日、債権者の米バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)が香港高等法院(高等裁判所)に対し、同社の清算申し立てを行ったことを明らかにした。
一方、本土市場も反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.73%高の2967.40ポイントで取引を終了した。エネルギー株が高い。軍事関連株、発電株、素材株、自動車株、銀行・保険株なども買われた。半面、不動産株は安い。医薬株、証券株、食品・酒造株の一角も売られた。
亜州リサーチ(株)《CS》
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