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31日の香港市場概況:ハンセン0.8%安で4日続落、EVは逆行高
*18:28JST 31日の香港市場概況:ハンセン0.8%安で4日続落、EVは逆行高
31日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比150.58ポイント(0.83%)安の18079.61ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が70.37ポイント(1.09%)安の6392.58ポイントと4日続落した(ハンセン指数は約1カ月ぶりの安値)。売買代金は1917億5090万香港ドルに拡大している(30日は1255億320万香港ドル)。
投資家の慎重スタンスが継続する。中国と西側諸国の対立が引き続き懸念材料となったほか、中国製造業の成長鈍化も懸念された。寄り付き直後に国家統計局などが発表した製造業購買担当者景気指数(PMI)は、4月の50.4から5月は49.5に低下。景況判断の境目となる50を3カ月ぶりに割り込んでいる。「指標悪化で当局は経済対策を強める」との声が聞かれる中、指数は高く推移していたものの、買いの勢いは続かず、引けにかけてマイナスに転じた。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、医療サービス企業の阿里健康信息技術(241/HK)が8.6%安、太陽光発電(PV)用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が6.0%安、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が5.1%安と下げが目立った。
セクター別では、スマートフォン部材・組立が安い。上記した舜宇光学科技のほか、丘タイ科技(1478/HK)が4.9%、高偉電子(1415/HK)が3.4%、瑞声科技HD(2018/HK)が3.0%、比亜迪電子(BYD電子:285/HK)が2.7%ずつ下落した。
建材セクターもさえない。華潤水泥HD(1313/HK)が6.7%安、中国西部水泥(2233/HK)が4.5%安、安徽海螺水泥(914/HK)が4.3%安、中国建材(3323/HK)が3.1%安で引けた。
半面、新興EV(電気自動車)はしっかり。蔚来集団(9866/HK)が7.2%、小鵬汽車(9868/HK)が1.7%、浙江零ホウ科技(9863/HK)が1.2%ずつ上昇した。政策の恩恵が期待されている。中国の国務院(内閣に相当)は先ごろ、新エネルギー自動車(NEV)の購入規制を廃止していく方針を発表した。
一方、本土市場も続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.16%安の3086.81ポイントで取引を終了した。素材株が安い。ハイテク株、エネルギー株、インフラ建設株、公益株、証券株なども売られた。半面、軍事関連株は高い。海運株、不動産株、銀行株、医薬株も買われた。
亜州リサーチ(株)《NH》
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