【編集長の視点】研創は3Qの減益転換業績を織り込み売られ過ぎ修正の割安株買いが再燃

2024年2月15日 08:22

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

【日本インタビュ新聞・株式投資情報編集長=浅妻昭治】

■ミニGC示現で上昇トレンド転換か

 研創<7939>(東証スタンダード)は、前日14日に2円高の546円と反発して引け、今年1月26日につけた昨年来高値565円を視界に捉えた。同社株は、今年1月26日に発表した今2024年3月期第3四半期(2023年4月~12月期、3Q)決算が、2ケタ減益で着地したことで昨年来高値から519円まで売られたが、今3月期通期業績は、期初予想に変更はなく、年間配当も16円継続を予定していることから売られ過ぎとして割安株買いが再燃した。テクニカル的にも直近安値からの反発で5日移動平均線が、25日移動平均線を上抜くミニ・ゴールデンクロス(GC)を示現しており、上昇トレンド転換を示唆しているとしてフォローの材料となっている。

■サイン製品の需要は下半期偏向型で4Qに収益が集中する会計特性

 同社の今期3Q業績は、売り上げ41億7000万円(前年同期比2.1%減)、営業利益1億1000万円(同47.0%減)、経常利益1億900万円(同46.8%減)、純利益7500万円(同44.5%減)となった。同社のサイン製品の需要を左右する国内建築市場は、全国的な再開発プロジェクトが継続しているものの、ウクライナ情勢の地政学リスクや金融市場環境などからやや先行き不透明懸念もあり、原材料価格上昇のコスト増などが重なったことが要因となった。

 ただ、今3月期通期業績は、サイン製品の需要が下半期に偏向して第4四半期(4Q)に収益が集中し、固定費は恒常的に先行して発生する同社の会計特性から期初予想を据え置いた。売り上げ63億円(前期比4.6%増)、営業利益2億5600万円(同18.5%減)、経常利益2億5100万円(同19.2%減)、純利益1億8000万円(同28.7%減)と見込んでいる。配当は、純資産配当率(DOE)2%を目安とする配当政策に従って前期に増配した年間配当16円を継続予定である。

■ミニGC示現でPER11倍、PBR0.6倍、配当利回り2.9%の修正に再発進

 株価は、今期第1四半期業績が2ケタ増益となったことで528円と高値反応し、第2四半期決算と第3四半期の伸び悩み業績では、500円台下位で下値を確かめる展開となったが、PER11.4倍、PBR0.68倍、配当利回り2.93%は売られ過ぎとしてリバウンドし、5日線が25日線を上抜くミニGCを示現して上昇トレンド転換を示唆した。昨年来高値565円抜けから次の上値フシとして2018年1月高値665円を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞・株式投資情報編集長=浅妻昭治)

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