ヒーハイストは24年3月期予想を下方修正、25年3月期回復期待

2024年2月13日 13:01

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

(決算速報)  ヒーハイスト<6433>(東証スタンダード)は、2月9日の取引時間終了後に24年3月期第3四半期累計連結業績を発表した。主力の直動機器は増収だったが、全体として需要低迷が想定以上に長期化していることに加えて、設備増強に伴う減価償却費の増加、原材料価格や物流費などの高止まりにより各利益は赤字だった。そして通期予想を下方修正した。ただし四半期別に見ると営業赤字が縮小傾向であり、中長期的には直動機器の需要拡大が予想される。積極的な事業展開で25年3月期の収益回復を期待したい。株価は下値固め完了してモミ合いから上放れの動きを強めている。目先的には下方修正を嫌気する動きが優勢になる可能性もあるが、1倍割れの低PBRも支援材料であり下値限定的だろう。

■24年3月期3Q累計赤字、通期予想を下方修正

 24年3月期第3四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比0.4%減の17億69百万円、営業利益が99百万円の損失(前年同期は0百万円の損失)、経常利益が95百万円の損失(同9百万円の利益)、親会社株主帰属四半期純利益が69百万円の損失(同1百万円の利益)だった。

 主力の直動機器は増収だったが、全体として需要低迷が想定以上に長期化していることに加えて、設備増強に伴う減価償却費の増加、原材料価格や物流費などの高止まりにより各利益は赤字だった。部門別売上高は、直動機器が生産力強化とタイムリーな納品対応により12.2%増の12億43百万円、精密部品加工がレース用部品の減少で26.2%減の3億80百万円、ユニット製品が設備投資関連の需要回復遅れで4.1%減の1億45百万円だった。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高が5億07百万円で営業利益が64百万円の損失、第2四半期は売上高が6億19百万円で営業利益が32百万円の損失、第3四半期は売上高が6億43百万円で営業利益が3百万円の損失だった。営業赤字が縮小傾向となっている。

 通期連結業績予想は2月9日付で下方修正し、売上高が23年3月期比7.5%減の22億71百万円、営業利益が1億63百万円の損失(23年3月期は5百万円の損失)、経常利益が1億60百万円の損失(同3百万円の利益)、親会社株主帰属当期純利益が1億17百万円の損失(同2百万円の損失)としている。なお配当予想については、23年3月期と同額の1円(期末一括)を据え置いたが、従来予想の普通配当1円を上場20周年記念配当1円に変更した。

 需要低迷が想定以上に長期化しているため、前回予想に対して売上高を1億85百万円、営業利益を1億79百万円、経常利益を1億76百万円、親会社株主帰属当期純利益を1億24百万円、それぞれ下方修正した。ただし四半期別に見ると営業赤字が縮小傾向であり、中長期的には直動機器の需要拡大が予想される。積極的な事業展開で25年3月期の収益回復を期待したい。

■株価は下値限定的

 株価は下値固め完了してモミ合いから上放れの動きを強めている。目先的には24年3月期予想の下方修正を嫌気する動きが優勢になる可能性もあるが、1倍割れの低PBRも支援材料であり下値限定的だろう。2月9日の終値は268円、今期予想配当利回り(会社予想の1円で算出)は約0.4%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS515円74銭で算出)は約0.5倍、そして時価総額は約17億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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