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25日の中国本土市場概況:上海総合3.0%高で3日続伸、「中字頭」株相場けん引
*16:46JST 25日の中国本土市場概況:上海総合3.0%高で3日続伸、「中字頭」株相場けん引
25日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比85.34ポイント(3.03%)高の2906.11ポイントと3日続伸した。約3週ぶりの高値水準を回復している。
中国の政策スタンスが引き続き材料視される流れ。金融緩和や市場安定化策が支援材料だ。中国人民銀行(中央銀行)は24日、市中銀行の預金準備率を0.5%引き下げると発表した(2月5日付で実施)。市場関係者の間からは、「準備率引き下げは想定より前倒しになった」との声が聞かれている。また、国務院(内閣に相当)は22日の常務会議で、資本市場の安定に向け、「より力強く、より有効な措置を実施する必要がある」と指摘した。25日の報道によれば、中国政府は今後、中央企業(中央政府直属の国有企業)責任者の業績考課に際し、「時価総額管理」を含めることを検討する方針という。市場での買い増し、自社株買い、増配などの手段を通じて投資家の信頼感を引き上げる狙いだ。本日の取引では、「中字頭」(社名が「中国」で始まり、政府系企業を親会社に持つ)と呼ばれる銘柄群に買いが先行している。(亜州リサーチ編集部)
石油や通信、保険などの「中字頭」銘柄が相場をけん引。中国石油天然気(601857/SH)がストップ(10.0%)高、中国石油化工(600028/SH)が7.9%高、中国聯通(600050/SH)がストップ(10.0%)高、中国電信(601728/SH)が7.1%高、中国太平洋保険(601601/SH)が8.2%高、中国人寿保険(601628/SH)が6.5%高で引けた。
ゼネコン株も急伸。中国交通建設(601800/SH)がストップ(10.0%)高、中国鉄建(601186/SH)が8.5%高、中国中鉄(601390/SH)が6.3%高、中国建築(601668/SH)が4.7%高で取引を終えた。緩和マネーの一部がインフラ投資に向かうとの期待も大きい。準備率引き下げにより、資金供給効果は約1兆人民元(約20兆6000億円)に達する見通しだ。
不動産株も高い。新城控股集団(601155/SH)が7.9%、信達地産(600657/SH)が7.1%、保利発展控股集団(600048/SH)が6.9%、緑地HD(600606/SH)が5.9%ずつ上昇した。不動産支援策に期待感。人民銀は24日、国家金融監督管理総局と共同で新たな不動産支援策を発表し、ショッピングセンターやオフィスビル、ホテルなど経営性物件(商業用物件)を担保とする銀行融資について、デベロッパーによる資金使途の範囲を拡大する方針を明らかにした。素材株、消費関連株、ハイテク株、医薬株など、全業種が買われている。
外貨建てB株相場は、上海B株指数が8.32ポイント(3.52%)高の244.40ポイント、深センB株指数が20.36ポイント(2.01%)高の1035.54ポイントで終了した。
亜州リサーチ(株)《CS》
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