ユーロ週間見通し:伸び悩みか、162円台で上げ渋る興味も

2024年1月20日 15:06

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記事提供元:フィスコ

*15:06JST ユーロ週間見通し:伸び悩みか、162円台で上げ渋る興味も
■上げ渋り、ECBによる早期利下げの思惑残る

今週のユーロ・ドルは弱含み。欧州中央銀行(ECB)による早期利下げ観測は後退したが、米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げを開始するのは5月以降になるとの見方が強まり、リスク回避の米ドル売り・ユーロ買いは縮小。米長期金利の上昇もユーロ相場の反発を抑える一因となった。取引レンジ:1.0845ドル-1.0968ドル。

「もみ合いか、米国経済の減速を警戒

来週のユーロ・ドルはもみ合いか。1月25日の欧州中央銀行(ECB)理事会で早期利下げに否定的な見解が示される可能性はあるが、中立的な政策決定が見込まれることから、リスク選好的なユーロ買いがただちに強まる可能性は低いとみられる。ただし、米10-12月国内総生産(GDP)の大幅な減速が確認された場合、ユーロは下げ渋る可能性がある。

予想レンジ:1.0750ドル-1.1000

■やや強含み、日銀緩和継続予想が支援材料に

今週のユーロ・円は堅調推移。欧州中央銀行(ECB)による早期利下げ観測は後退し、日欧金利差の維持を想定したユーロ買い・円売りが広がった。ユーロ売り・米ドル買いの取引が増えたものの、リスク回避的な米ドル売り・円買いは縮小し、この影響でユーロ・円は強い動きを保った。取引レンジ:158円57銭-161円86銭。

■伸び悩みか、162円台で上げ渋る興味も

来週のユーロ・円は伸び悩みか。1月22-23日開催の日本銀行金融政策決定会合で現行の大規模金融緩和の堅持が想定され、円売り優勢でユーロを押し上げる展開となりそうだ。25日開催の欧州中央銀行(ECB)理事会で、利下げ観測後退ならユーロ買いが多少強まりそうだが、新たな買い材料が提供されない場合、162円台でユーロは上げ渋る可能性がある。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・24日:1月製造業PMI(12月:44.4)
・24日:1月サービス業PMI(12月:48.8)
・25日:欧州中央銀行理事会(主要政策金利は据え置きの公算)

予想レンジ:159円00銭-163円00銭《FA》

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